「江姉さま?何時にお出かけいたしますの?」

お食事を終えコーヒーをいただきながら菊花は姉に訪ねた。


「お昼のお食事を終えたら直ぐに着替えてお待ちするように、おっしゃってらしたわ」

「あら!まだそんなにお時間在るの?」

「何をおっしゃっているのか?菊花さん?お父様のご心配は、そののんびりさんだと思うのですが」


確かに父の思惑はそこにあるのだろう。

 何故か、菊花は父の言う事の反対をしたくなる、子供の事なので、父もそろそろ学んでもよさそうなのに、江姉さまや、都にお話しする言葉でお話し下さる。


母は読めない、どうも母の思い道理に事が運ばれているように感じる。


本当に父は読みやすい、今日のお出かけも本当は何?もしかして三姉妹同時に結婚市場に売り出す作戦ではないかと思うのだが、先ず何方が今日のメインになっているのか?


菊花は自分自身ではないかと思っている。

父の目を合わさないそわそわぶり、何につけて江姉さまに言伝を頼む、

三人同時にはカモフラージュ。

母の落ち着きがその証拠、三人一緒なら、先ず江姉さまと思うのが普通、


そして江姉さまなら、妹二人は付き添いの扱いをされるはず。

なのに三人に着物をそれどれ新調、言いつけられていると思うのだが、さきが

母に呼びつけられて居る事が多い。


「10時半には、入浴出来るように言ってあるから、お支度はそれくらいに始めましょう、お昼は軽くすますように言われているわ、少し早目の時間に食事を済ませるといいでしょ?」


そうこの朝の入浴が苦手なのだ、どちらかにお出かけをしなければならない時に、入浴をしてから、身支度をする、菊花は入浴後は疲れてお出かけが苦手、そう、おしゃべりも少なくお澄ましで座っていることになる。


そうか!これは母の案だ。という事は、まさかとは思うが、次女の菊花が結婚市場に放り出されるのかしら?


入浴は 夜  決定  沙羅より


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