こんな事決して警察では許可しないだろう、家族なればこそ。
事故は沙羅の父母のせいではない。
運転手の方は当然安全運転の義務があるのだから、事故を起こせばほうに罰せられるのは当たり前。
そして由美子さんが自殺してしまったのも、沙羅のせいではない。
なのに木村のせいでゆきは廃人動揺と聞いた。そして直美の妹の件はいくらのんびり屋の沙羅でも許せない。
死ぬ気で捕まえる。
「分かった」諒助叔父は一言しか言わなかった。
桐村さんも承知の目
北井刑事はそれぞれの顔を睨んでいる、こんなことに自分が首を突っ込んでいるのが信じられないと言う顔。
その夜沙羅が休んだ後も、皆で事務所に席を移し暫く策を練っていたようで、次の朝には沙羅が一人だった。
木村を捕まえなければならないのは分かっているが、沙羅は目覚めたベッドの中で一人微笑んでいた。
桐村さんに思いを寄せて何年になるのだろう?沙羅から見ればとっても大人で、叔父と同じ年なので叔父?見たいには思った事が無くて、
家で寝泊まりすることはあっても、何時も叔父と仕事や何か、相談事をしているので、食事を一緒にしても、あまり個人的な事を話す事は無かった。
子供から思いを寄せられたとして、大人の人が喜ぶはずはないのだろうと、自分の思いに気付いてからは、出来るだけ目に触れないように心がけていたのに、
結婚を申し込まれるって、まだ叔父さんには知らせていないけれど、この問題が解決したら、ちゃんと報告しよう。
直美に電話を掛けて暫くおしゃべりしたい気分だが、そうはいかないやっぱり木村を捕まえることのほうが先。沙羅は勢いよく飛び起きた。