沙羅は良く考えてみて、叔父に言われた自分の状況が全く分かってはいなかったことに気づいて、戸惑っている。


今なら交通事故では大きな保険金が動くことは理解できる。

父母がそれぞれの為に生命保険に加入していたであろう事も理解できる。


そして諒助叔父も結婚していないのだから、万が一何かがあれば、一番身近な人は沙羅ということになる。


諒助叔父の無事を祈ろう、こんなややこしい状況に放り出されたら、全くお手上げになる。


これで、桐村さんが協力をしてくださっている理由が思い当たる。

子供時分からの親友なのだから、諒助叔父が急場を伝えて、助けてもらっているのだと思う。が、お金の問題だけではないことを祈ろう。


身近な人たちが、お金の問題で付き合わざるを得ないのは嫌だ。