沙羅の夢の中、足のほぐれと部屋の暖房と共に、優しくマッサージをしてくれる指先の温もりで沙羅は夢の中に引き込まれていった。

気持ちよさを通り越し体のあちこちに疼きが走る、足先の気持ちよさが足の付け根に伝わり、腰の丸みに触れる指先の滑らかさが御臍の下に伝わり、脇から持ち上げる掌の力強さが、乳房に伝わり、項を這う指の腹の強さが唇にため息を吐かせる。

どれ位さまよっていたのだろう、頬に温かい唇を感じたような気がしたが、寝返りを打ッて薄眼を開けてみると桐村さんが部屋から出て戸を閉めて行った。

沙羅は、そのまま目を閉じてけだるい気持ちよさの中で眠りについた。