徹も何を思ったか後は静かにただ足をマッサージしている、

少しうつ伏せになって、と体の向きを変えられる、

枕に顔を埋め両手を上に上げて足を真っ直ぐ伸ばせないので左足だけ膝を曲げている、足の裏から足の付け根腰の上背骨を這って肩甲骨脇の開きから押さえつけられた乳房が覗いている、ウエストの窪みに手を這わすと両手で届きそうだ、

徹は何故自分がこんなに信頼されているのか腹立たしくなった、もう少し疑っても良いのに普段でも沙羅はこんなに無防備なのだろうか、ほとんど人を疑っていない、俺が狼になるかも知れないとは思わないのか、諒助はいったいどんな育て方をしたのか腹立たしくなってきた、

それで思わず手に力が入ってしまったのか沙羅のウッという声で我にかえった。

「もう終わりにしよう」

明日は9時頃に病院に着きたいから少し早い時間に起こすから、もう休んだほうがいいと出ていった。

沙羅は布団の中で静かに目を閉じ身体を滑る指の跡をなぞっていた。

足の裏から、足首、太ももの後ろを這って腰のあたり、ウエストを通って脇のあたり背骨を通って肩甲骨を回ってそのまま脇から乳房に触れて欲しかった、

思わず声を上げってしまったが気を悪くしたのだろうか?もしかして私は桐村さんが好き?ただ甘えたいだけ、

それとも連絡が着かない叔父の変わり、そんなことを考えるとなかなか寝付けなかった。