体の魔術


沙羅はお風呂から上がったが、浴衣に袖を通しただけで、下着はつけなかった、

そのまま2階に上がり2階で洗った下着を着ることにした、

それに、脱いだ下着も持ってあがり2階の洗面所で洗って、乾かさないと、着替えがあまりない、

髪を拭きながら居間に行くとそのまま、ストーブの前で髪を乾かした、その間に沙羅の部屋のヒーターを入れてくれているので、沙羅は浴衣だけで2階に抱いて上がってもらった。

男の人の腕に抱かれるのに下着をはいていないのは、とても気まずい。が、徹さんは何も感じないかの様に沙羅を抱いて上がる、沙羅が下着を履くために洗面所に行っている間も部屋で待っていた、

ベッドに入ると、少し足をマッサージするからと布団をめくる浴衣の上から丁寧に片足ずつ揉んでいく、挫いた左足だけでなく右足の付け根のほうが、痛いような気がする。あまり力を入れないので気持ちがいい、

マッサージをしながら、ありさの話や沙羅の父母の話、また叔父の話などとりとめもない話をしていたが、

「沙羅の恋人はいる?」と聞かれて、

「恋人は居ない」

と答えると、諒助は結婚しろとは言わないのと聞かれる。

結婚の話はでたことはないが、大学も短大でと言われたし、卒業したら普通は就職を考えるだろうに、就職は絶対ダメと言われたところを見ると、もしかしたら、結婚させたいのかも知れない、がそんな話をしてくれたことはない。