我は空を渡る雲にてある
何処の空より流きて
何処の地へ流れゆくか
我の知らぬ事
行き先知るは北風のみ
生れし処
此処より少々北にてあるらし
木々の間に
雨粒たまりて
風の誘いに導かれ
大空高く
舞いあがり
雲と呼ばれし者となる
さてさて北風曰く
今暫く旅を行く
汝この地で留まるか?
誘いて北風マントを揺する
西も東も解らぬものを
この地止め置く何があろう?
生まれたままの魂を持ち
いざ白き風に乗ろう
北風マントを翻し
大きく風を呼んだれば
風が我を持ち上げ
一気に高く舞い上がる
北風曰く
さて 楽しい旅を
歩むとしよう!!