先日某書籍を読みました。

ええ、漫画です。

 

本編は普通程度に楽しみました。

最終巻の末尾に番外編が掲載されており、その番外編は物語の冒頭以前のお話なのですが。

動機付けとして若干弱いなと思っていた登場人物の心の動きがとても納得出来るエピソード0(ゼロ)で、正直それを読んだときにぐっと作品全体の私の中での評価がすこぶるアップしました。

そしてこのエピソード0を読むことでもう一度作品を一から読み直したいと思ったので、作品の締めとしては大正解だなあとコミックにまとめたときの構成が素晴らしいなあと感心。

 

人気が高ければ連載はどんどん長くなったり、逆に人気がないから打ち切りになったりで、まとめ読みをしたときに微妙に整合性がとれてないなと思う作品もたまにありますが、そういう雑誌連載あるあるの特殊事情にもめげず、コミックにまとめたときにちゃんと1本の作品として存在しつづけられるように幕引きがしてあってよかったです。

 

読む前にはネタバレ防止とともに人の意見に左右されないために口コミ的な他人の感想は読まないのですが、読み終わったので他人様のレビューをチェックしました。

 

その中に「本編が中途半端なところで終わってていい加減。きちんと結末まで持っていって欲しかった。結局だらだら引っ張って冒頭と何も変わってない。経験の浅い作家だから仕方ないのかもしれませんが」という主旨のレビューがあって。

 

えーこの作品は、入り口と出口で確実に登場人物が成長して人物同士の関係性も変わっているし、なにより、終わらせ方は完全なるハッピーエンドなので、あとは個々人が素敵な未来を想像してねといういわゆる余白だと思っただけに、本当に同じものを読んでも感じ方って違うんだ・・・と。

いろんな感想を突きつけられる創る側って大変だな。

 

観劇を趣味にしてる人は結構描かれてない余白を自分の想像で埋めたり、余韻を楽しんだりすることが好きなように思います。

 

私はこの作品素敵だと思いましたと、作者さんに伝えたい気分です。

 

今週末は観劇なし、よいお天気なので毛布も全部洗っちゃおうっと。