告白でブレイクしました湊かなえさんの新刊文庫です。


告白は文庫になってから読みましたが、壮絶かつ非常に後味の悪い小説でした。

ただテンポがいいので次回別の作品で読んでみたいと思っていたところ、昨日新幹線に乗る前に立ち寄った本屋で見つけ。

名古屋までの往復2時間ほどで読めるかなと思って購入してみました。

イマイチ合わないかもと思っても1作で諦めてはいけないあなと最近思います。


手紙のやりとりで綴られる物語、おおまかに3つの物語があり、最後にしめくくりとなる物語がついています。


このうちの1つについては吉永小百合さんの主演で今年の冬に映画化されるそうで。

最初あわてて会計を済ませてカバーをかけてもらったのと目次部分をみていなかったので、吉永小百合さんがこの役を演じる、というのを知らずに読みました。

元々映画や舞台に興味があってその予習で有る場合や、特に複雑な物語でない限りあまり先入観は持たないほうがよかったのでそれはそれで正解たったような。

この辺は個人差ありますかね。

どちらかというと自分で誰かに当てはめる作業も楽しいほうなので。


1つ目の物語は学生時代の同級生の結婚式に出席したことをきっかけにやりとりされる手紙


2つ目の物語は入院中の教師がかつての教え子にある頼み事(調べもののお願い)をしてその報告のためにやりとりされる手紙


3つ目は遠距離恋愛中の恋人がやりとりする手紙


ごくごく簡単に書くとこうなりますが、湊さんの本なのでおよそ普通の幸せ話ではありえません。


読んでいる途中でタネと落としどころが見えたのが1つ目。


なんとなくそうかもと思ったのが2つ目。


3つ目はどう落とそうとするのかが分からないままに読了。


明るく楽しい話ではないですが、きちんと収まるべきトコロに収まったという感じのする展開で、「告白」のようなやるせない、どうしたらいいのか分からないモヤモヤを抱えることはないかと思います。

途中少しあたたかな気持ちになれる部分も個人的にはありました。


お時間があるならお読みになるのもいいのでは。