結構読むのはちょこちょこ読んでいるのですが、最近ちっとも読書メモを書いておりませんでした。
面白い本も何冊かあったのでいずれメモしておきたいのですが。
今更 「あしながおじさん」 かい、というご意見はごもっともです・・・・。
普通小学生ぐらいで読んでいるものですよね。
私、結構本の好きな子供でした。
図書室の本は端から順番に読んじゃう勢いで。
しかし。小学生のときに「赤毛のアン」は挫折してしまったのです。
アンの独特の考えや行動にイマイチ乗り切れず、「この娘苦手だ・・・」と。
途中で放り出してしまいました。
そして「孤児院」「女の子」という共通点だけで「あしながおじさん」も読まず嫌いで敬遠したまま大人になってしまいました。
ただ、大人になってからアンを四季の舞台で観てみて、「相変わらずおもろい子だな・・・」という部分はありますが、その心情が理解できるようにもなり(やっと)。
で、あしながおじさんも読んでみてもいいかなと思い始め。
ですが、なんとなく機会もないままに時は流れ。
そしてなんで今このタイミングで読んでいるかというのもおわかりかと思いますが。
井上芳雄くんの主演で今年の秋「ダディ・ロング・レッグズ~あしながおじさんより~」が上演されることになりまして。
その予習でございます(単純)。
最初読もうと思って本屋に行ったら品切れ。
じゃあネットでと思ったらこっちも品切れ。
子供が読むような本なら売っているのですが、新潮社文庫版がない。
あらら。。。と思っていたら
出ました夏の文庫フェア。
新潮社の「新潮社文庫の100冊」でどどーんと平積みになっておりました。
増刷していただいたのでしょうか。
ラッキー。
で。
読み始め。
掛け値無しに面白いんです。
はい、とっても。
まさにあっという間に読み終わりました。
あらすじは今更言われんでも皆さんご存じかと思いますが。
孤児院で育った少女ジルーシャ・アボット。
成績超優秀。
普通なら小学校しか出して貰えないところを中学校にも行かせてもらっている。
(ただし日本の小学校や中学校とは在籍出来る年齢が違うようです)
ただ年少者の面倒をみるなどの義務も負っており息の詰まる生活。
既に普通の子供なら孤児院を出て自分で働いて身を立てなければならない年齢。
高校卒業は目の前。
この後はいったい・・・という不安でいっぱいの今日この頃。
院長室に呼び出しをくらう。
いったい何で叱られるのかとおそるおそる院長室に向かうと、評議員という地位にあるお偉いさんが帰っていくところが見えた。
それは長く伸びた影だけで顔かたちや年齢、はっきりとした背丈などは分からない。
ただシルエットから男性できっと背が高い、ということだけ。
ジルーシャが院長室に入ると院長はいつになくご機嫌。
話を聞くと、今入れ違いに出て行った影しか見えなかった評議員がジルーシャを大学にやってくれるという。
ジルーシャが学校で書いた作文に目を止めたのだと。
将来作家になればよいという。
だから大学に行きなさい、その学費と生活費を援助すると。
ただその代わりに毎月必ず勉強の進み具合などを手紙に書いて差し出すこと。
それが絶対条件。
全くの匿名での援助。償還不要の奨学金のようなもの。
ジルーシャはもちろんそれに飛びつき孤児院から脱出する。
そしてジルーシャから名前も顔も年齢も分からない評議員(=本人は仮の名前としてジョン・スミスとすると=日本太郎とか田中太郎みたいなもんでしょうか。そんな味も素っ気もない呼び名は嫌だというジルーシャによって「あしながおじさん」と命名)へのほぼ一方通行の手紙によって綴られる物語。孤児院育ちではなく「普通の女の子」として過ごすキャンパスライフ=日常がスタートする・・。
このジルーシャの物言いがとにかく面白いのと、ところどころで泣かせてくれるのです。
心根がまっすぐでとてもいじらしい。
でも頑固で(笑)。
芯がしっかりした少女がどんどん女性に成長していくのが文章を通じてよく伝わります。
物語の結末にどんでんがあり、そのどんでんをよく踏まえた上で読み返すとさらにおもしろいという。
この「どんでん」の内容はあしながおじさんをモチーフにした別作品を知っていたので事前に内容は分かっていたのですが、それを踏まえても本当にドキドキするし、最後にはふわっと幸せな気持ちになれます。
舞台を観る前に予習するかしないかは人それぞれいろいろだと思うのですが(私は出来る限り予習していくほうが好きです)。
今回は主催者側が、事前に「あしながおじさん」を読んでからお越しになってはいかがですか~ということで公式HPで読書感想文募集までされています。
http://www.tohostage.com/ashinaga/reading.html
400字ってかなり短くて逆に難しそう・・・と思います。
皆様ワレこそはと思われたら是非読み返して応募なさるのもよろしいのではないでしょうか。
感想文はともかくとして(笑)、私はしばらくあしながおじさんをリピすることになりそうです(既に読み返すこと7回目)。
どんな舞台になるのか期待は膨らみます(その前に浦井くんのsongsがあるのだけど:汗)