東京バンドワゴンシリーズの著者さんの新刊文庫本です。


3年ぐらい前にバンドワゴンの文庫から読み始めたにわかファンの私は、過去の小路幸也さんの文庫を今順番に読んでいる最中ですが、私的にあたりもあり、はずれもあり。


設定が面白いのに、終わり方が微妙で、「ん?」という作品も先日ありました(ごめんなさい)。


この「ブロードアレイ・ミュージアム」は舞台設定が1920年代のニューヨーク。

裏通りにある小さな博物館BAM(ブロードアレイミュージアム)には一風変わった収蔵品の数々が納められている。

そしてそこには不思議な少女フェイがいて、非常に個性的な学芸員たちが彼女のためにその職務にいそしんでいるのだけれども、その職務が普通の学芸員のそれとはちょっと違う・・・。またフェイには不思議な力があり、その正体もナゾ。そこに欠員補充のためにやってきた新人学芸員エディ。

さまざまな品物に関連して起こる事件。それを学芸員のみんなが八方手を尽くして解決していく。

新人学芸員のエディもそれを手伝う。

だが実はエディにも隠された秘密があって・・・。


というようなお話。


品物ごとに章が分かれているので細かく中座出来るので読みやすいかもです。


学芸員=キュレーターなのですよね。

書店で裏表紙のあらすじを読んでいて「キュレーター」とあり。なんだっけか?雰囲気的に博物館で働いている人だったら学芸員かと思って家に帰って確認したらあたりだった(笑)。

キュレーターってそんなに日本語として定着している外来語だろうか、私のレベルが低いだけ?とか。


読後の感想としては。


これはもう完全に個人的な苦手意識なのですが、冒頭の部分がけっこうまだるっこしかったです。

登場人物が別の人と会話している体裁で延々と続くのですが、これは結構苦手。

名作の冒頭の延々続く風景描写も苦手な私は途中でどうしようかな・・・(このまま読むかどうしようか)と思いつつ、本編部分に入ったらそっちはあっさりと読めました。


最後の方はなかなか泣かせる感じもあり。

読後感は結構良かったです。

また続編を書こうと思えば書けるかな、それも視野に入れてます?という感じです。

(こういううがった見方ばかりしてしまう)


ただ私の中で「バンドワゴン」は超える作品ではありませんでした。

バンドワゴンも続編続編でいってますが、正直どんどん味が薄まっているような気も。

だけどなんだかんだ言って結局好きで読むんですけどね(笑)。