星の子


待つ。ことの
はるかな地平

手の、ひらの
茫洋とした海

空の、重さに
気づいた鳥が
ひとになった
ふるえる翼の先に
星のしずく

流れ星は
僕たちだった

名残りの火に
発熱する躰で
逝く夏を見上げる
夜明け前