2月10日は守り人の活動日でした。
冬らしいピンと張りつめた空気の冷たい朝でしたが、よく晴れて青空の美しい1日でした。参加者は20名。
朝のミーティングでは、2月23日に開催予定の「北摂近郊の湿原 保全活動団体情報交換会」についての案内がありました。皿池湿原からは三田市の担当オカノさんが参加して、活動のアピールなど行います。
本日の活動は、主に先月の続きです。
①J2の整備(常緑樹と枯木の伐採など)
②J湿原のササ類などの手刈り
③G湿原の根株取り
④F湿原の階段づくり(場所決め、アイデア出しなど)
⑤樹名板の設置
⑥その他関連作業など
朝のミーティングでは、とくに班分けをしませんでしたが、みなさん迷うことなく、自分が作業したい場所へ直行されていました。
いつもの樹名板チームも、マルさんの手作り樹名板を持って出発!
J2では、3つ目の水位計を設置するための穴を掘ろうとしていました。
「位置としては、ここがいいな。」と、ヤマムラ穴掘り班長。
「池の水があの高さだから、2mくらいの井戸を掘りたいね。」と、班長。
あれれ、水位計を設置する穴ではなく、井戸を掘るのですか?!
2mだと身長よりも深いですよ~、大変そう。
J2の奥ではヒサカキなどの常緑樹を伐っていました。
活動の初期と比べると暗い林内がずいぶん明るくなりました。
写真でも日光が林床まで届いているのがよく分かります。
伐った木の枝葉は、バイオネストへ。
穴掘り交代要員を呼びに来た班長。
「穴掘りを交代してくれませんか~、お願いしま~す!」
昨年の養成講座に参加して、即座にメンバーになられたユタニさんが来てくれました。
ため池に面した小さなJ湿原では、ベテラン守り人のフジイさんと一緒に、同じく養成講座に参加して守り人メンバーに登録された新人さんが丁寧にササ類を手刈りしていました。
J湿原に積み上げている、刈り取った草などは「目立たない場所に移動させた方がいいね。午後に作業しよう。」とワタナベさんたち。
樹名板チームが樹木を観察していました。葉を落としてしまうと樹種の同定は難しそうです。
多様性草原のモチツツジに樹名板が付けられていました。
G湿原では、観察路を歩き易くするため、木の根っこを掘り起こしていました。地面と同じ高さで切っても良いことにもなっていますが、ツルハシやショベルなどを使って大きな切り株に挑むのが気持ちいいようです。
「ミオさんがツルハシを振り上げた、カッコイイところを写真に撮ってあげて!」と言う、ナカザワさんの笑って見ている姿も入れておきました。
その横で根掘りをしていたタナカさん。シャツ一枚でも汗びっしょり。
道が歩き易くなるという達成感があるので、ついつい夢中になってしまうようです。
F湿原はサワギキョウがたくさん咲いて、オオミズゴケも多い場所ですが、観察会などで一度に多くの人が歩くと、植物が踏みつけられたり、 土が踏み固められたりして、植物にダメージを与えます 。
そこで、1名が通れる幅の階段を作って、人の歩行を誘導しようという計画でしたが、具体的な案は現場合わせで考えます。
結局、オオミズゴケが一面を覆っている場所なので、階段はつくらないことにして、迂回路を作ることになりました。
オオミズゴケが生えていない場所のササが刈り取られて、道がほぼできていました。植物の保全に熱心なヨシダさんらしい方法です。
午前の活動はここまで。
戻る途中で、穴掘り班を覗いてみると、ずいぶん穴が深くなっていました。
お昼休憩は話が弾みます。
午後の活動は、午前の続きや館前のアカマツ林の整備です。
樹名板チームのマルさんは、ひとり館前のヒサカキなどの常緑樹を伐っていました。
ほかのみなさんは、図鑑と見比べながら、熱心に冬芽を観察していたり、
新しく作ったF湿原の迂回路を見学に行ったりしました。
水の流れのある場所には、間伐材の中から、ちょうど良い木を探してきて、また次回以降に木道をつくろう!ということになりましたが…。
その話をきいたとたん、
そばにあった伐採木を適当な長さに切って、橋を作り始めた守り人さん。
今日は参加人数が多いので、A湿原まで戻って、久々に、みんなで写真を撮りましょう!と、オカノさん。
池の向こうを歩いて行く姿が見えます。
「みなさ~ん、こちらへ来てくださ~い!」
枯れて斜めになっている木が気になるヨシダさん。
「もう伐っとこか?」と、根元を切りはじめました。それを聞いたとたん、根元のすぐ上を蹴っ飛ばすイカワさん。
すでに枯れていたこともあり、木は簡単に倒れました。
木を倒すとすかさず木の片付けを始める守り人さんたち。
ほどほどにして、とにかく、集合写真を撮りましょうよ!
真ん中に遠慮の空間ができちゃいました。
オカノさんも入って、もう一枚!
一人抜けた?
また伐っていましたか。
ほんとに、ノコギリ作業が大好きなんですね。
本日の午後の作業もおしまいです。
戻る前に、コクランを観に行くと、常緑の葉っぱがイキイキとたくさん確認できました。常緑樹林内に生えるラン科の植物で、花の色が黒紫色であることからこの名前が付いたそうです。
花期は6~7月で、いつも花を見に行くと咲き終わっていますが、今年は開花している写真を撮りたいものです。
戻る途中に、泥や土の付いた道具をきれいに洗っていました。
穴掘り班が掘った穴には、落下防止の木が渡してありました。
早くも水が溜まっています。
館へ戻ると、なぜかまた作業が始まりましたが、そろそろ終わりましょう。
守り人のみなさん、本日もお疲れ様でした!
来月は、少し暖かくなっていて、春の気配が感じられることでしょう。
次回もご参加お待ちしております!!