8月25日(日)に「皿池湿原見学会」を開催しました。

 

本年3月に皿池湿原は県の天然記念物に指定されたこともあり、午前の部と午後の部で合計80名定員のところ、140名を超える参加申し込みがあり、抽選となりました。

 

兵庫県立人と自然の博物館のセミナー室において、まずは座学です。

 

 

三田市里山のまちづくり課田中課長の挨拶につづき、博物館の石田先生より、「皿池湿原の特徴と魅力」についてのお話がありました。

予備知識があると、より湿原が楽しめますね。

 

 

バスでテクノパーク駐車場まで移動し、ここから湿原までは徒歩で向かいます。

 

 

笑顔で参加者を迎える守り人さんたち。

ご協力ありがとうございます!

「守り人さん」は、皿池湿原の保全管理活動などをしている市民ボランティアの方々です。(このブログで活動の内容をご紹介しています。)

本日は、参加者からの質問に答えたり、生きものについての解説や観察における安全の確保など、心強いサポーターとしての参加です。

今回は、午前午後で14名の方が駆け付けてくださいました。

 

 

ここから皿池湿原までは15分程度歩きます。

 

 

約20名ずつ2つの班に分かれて、見学しました。

 

 

A湿原は広々とした眺めのいい湿原です。

もちろん、サギソウも咲いていますが、観察するには遠い場所です。

でも、ご心配なく。近くで見られる場所へ移動しましょう。

 

 

B湿原に接するため池は、ちょうど水が抜かれていて、サギソウを間近で観察することができます。

 

 

石田先生が「今年はこれまで見たなかで、サギソウの開花数が一番多いですよ。参加されたみなさま、ラッキーです!」と言われるだけあって、数えきれないほど咲いていました。

めったにない幸運な機会に、わくわくサギソウ撮影大会となりました。

 

 

サギソウの手前に写っている紫の小さな花は、食虫植物のホザキノミミカキグサです。

 

 

サギソウにとまるハッチョウトンボも間近で観察してもらうことができました。

 

 

日本で最小級のハッチョウトンボは、大きさが2㎝程度。オスは真っ赤で美しい姿をしています。

 

 

前回のブログにも登場していますので、そちらもご覧ください。

 

初めてハッチョウトンボを見ました、という参加者さんたちの会話が聞こえてきました。

「目の前にいても、気付かないほど小さいですね!」

「私も教えてもらってやっと見えましたよ~。」

「小さいというから、イトトンボみたいなのをイメージしていたけど、普通のトンボをそのまま小くした感じなんですね。」

「本当に鮮やかな赤色!たくさん見られて良かったです!」

 

 

ハッチョウトンボのメスはオスと大きさは同じですが、真っ赤なオスとはまったく違って、黄色と茶色の縞模様です。

 

 

湿性林には、ズギボウシが咲いていました!

順番に、撮影、撮影。

 

 

昨年よりミズギボウシの数も増えていました。

湿性林も守り人さんたちが管理している場所の一つで、以前に比べるとずいぶん明るくなったからでしょうか。

こういう小さな変化が嬉しくて、守り人活動へのモチベーションがアップするのですね。

 

参加者のみなさま、サポーターのみなさま、お疲れ様でした!

 

帰りのバスで、参加者のみなさまへ、本日は満足されましたか?また参加したいと思われますか?とお尋ねしたところ、ほとんどの方が手をあげておられました。

またの機会にお待ちしております!

 

工場や倉庫の建ち並ぶテクノパークのすぐ近くに、こんなにも豊かな、たくさんの生きものが暮らす場所がある素晴らしさ、その保全の大切さを、少しでも体感していただけましたでしょうか。

 

今後も皿池湿原に関心を持っていただき、守り人の活動も併せて応援してもらえたなら、とても嬉しいです!!