途方にくれた早苗は空を見上げた。
その時目に飛び込んできた景色に早苗は歓声を上げた。
「わーすごーい!プラネタリウムみたいっ!」
満天の星空とはこの事を言うのだろうとと思わせる星空が広がっていた。すると隣から
「素晴らしいでしょう?」
と声が聞こえた。早苗が慌てて視線を隣に移せばにこにこと人の良さそうな笑みを浮かべる若者が立っていた。
「あなたは誰?」
早苗は驚いて聞いた。すると若者はふんわりと微笑んだ。
「申し遅れました。僕はこの国の国王に仕えているもので祥といいます。先程メールとやらを送ったのも僕です。」
第一印象は自分とたいして年の変わらない物腰の柔らかい優しそうな人といった感じだった。暗いので顔の細部はよくわからないが始終にこにこしているようだ。
「ここで立ち話はなんですので、どうか我が国の城までいらっしゃいませんか?すぐそこに馬車を待たせております。それほど時間はかかりませんのでよかったら。」
という祥になんとか頷いて、後をついていくと立派な2頭引きの馬車が止まっていた。
「どうぞ、早苗お嬢様。お足元ににお気をつけください。」
祥に手を差し出されまるで貴婦人のような気持ちで馬車に乗り込んだ。早苗の後ろから祥も乗ってきた。御者に何か指示を出すと早苗と向かい合う形で座った。
