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新・ヒトツノヒRETURNS~第XI部 「破」の章(5)



第1章:「斬新会 VS GOLDEN DRAGONS」~新たなる対決の始まり

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2011年7月12日 火曜日


海沙(みさ)の初七日が終わった。

晃司は機嫌が悪かった。

なぜなら、海沙(みさ)の死後、沙紗は黒い喪服姿のまま、ずっと部屋に閉じこもったままであったから・・・。


7月に入り、H大学は8月一杯まで夏休みであったが、晃司は論文執筆に専念する為に大学の自分の研究室に毎日出勤していた。学生のいない夏休みが、落ち着いて執筆に専念できるからであった。

22:00

大学を出て、夜遅くに帰宅した晃司は、沙紗が相変わらず引きこもっている部屋に向かう。

「辛気臭い!!
いつまでそうやって、部屋に引きこもっているのだ!!
通夜、葬式にも出てこないで、うちの親もカンカンだったぞ、沙紗!!」

怒鳴る晃司。

「・・・英語の研究しか能がないあなたには、判らないのよ・・・」

娘の遺影を胸に固く抱きながら、低い声で沙紗が言う。

「あなたはいつも自分勝手よね!!いつかあたしをPHEONIXに送り出した時は、お母さんの分も頑張ってと言ったくせして、活動を妨害したし!!」

「そのPHEONIXから必死で逃げ出した君を助けたのは、私ではないか!あの時研究室に君をかくまった事をもう忘れたのかね?

自分勝手なのは、君のほうだろう!!
子供なんか作ろうと思えば、また作れるじゃないかっ!!」

「お願いだから、出ていって!!あたしはしばらくここで一人でいたいの!!」

晃司はついに怒りが爆発してしまった。

「わからんやつだな!!お前みたいな女は出て行けっ!!」


ピシ!!

堪えかねて、沙紗の頬にビンタを張る晃司。沙紗に手を上げたのはこれが初めてであった!思わず、ハッと我に帰る晃司。

緊張した空気が流れる・・・。

沙紗が無言で晃司を睨みつける。叩かれた頬を手で押さえながら。
その瞳には、涙が光っている・・・。



その時であった!!

夜遅くというのに、玄関のインターホンがけたたましく鳴った!!


「勝手にしろっ!!」

沙紗にこう怒鳴り、玄関に向かう晃司。





ドアを開けた晃司は驚いた。

玄関の外には、蒔田竜一とその娘、金竜が立っていたからだ。

晃司を睨みつけながら、金竜が言う。

「お願いですっ、我々GOLDEN DRAGONSには、沙紗ちゃんが必要なのですっ!!

城之内先生、どうかしばらく、沙紗ちゃんを貸して頂けないでしょうかっ!!」


こう言って、頭を下げる沙紗。



呆れ顔の晃司。

「なんだね??

君たちはこんなくだらん頼みをする為に、親子揃ってここにやってきたのかね??

私がイエスと言うとでも思っているのなら、とっとと帰りなさい!!

第一、沙紗は私の妻だ!!
私がそれを許可するわけはないじゃないかっ!!」


蒔田親子に怒鳴る晃司。


「晃司君頼む!
このワシは中立な立場で来たのだ!!

これから君は、沙紗ちゃんとうちの娘とソウカツ勝負してもらうっ!!

もしもこの勝負で、うちの娘で早くイッた場合は、我々は、沙紗ちゃんを今日、アジトに連れて帰るっ!!

・・・これでどうだっ??
さあ、勝負しないかっ!!」


竜一の右手には、竹刀が握られていた。
こう言いながら、晃司の胸に竹刀を突きつける竜一。

「竜一さん、あなたはどうやら更年期障害で、頭がおかしくなったようですね??

どうやら医者のあなたでも、ご自身の精神病は治せないようですね??」

皮肉交じりにこう言う晃司。


「・・・第一、沙紗本人が、そのようなくだらんソウカツ勝負とやらに乗るわけはないでしょうが??」


しかし、その時であった!!


「・・・あたしは大丈夫だわ!!」

いつのまにか、黒喪服姿の沙紗が晃司の背後に立っている。



「・・・話は全部聞いたわ!!
面白いわね、晃司ちゃん・・・」

無表情で、低い声でこう言う沙紗。



「沙紗っ!!

まさか、お前はこんなバカ親子のバカ要求を飲むつもりじゃ??」


声を張り上げる晃司。

しかし、沙紗の顔は笑っていなかった・・・。




「今のあなたなんか、あたしへの愛はひとかけらも持ってないと思うわ・・・。

あなたに対するあたしへの愛情が試される時よ・・・」


冷たい表情でこう言う沙紗・・・。


23:00

晃司夫婦の寝室でソウカツ勝負が始まった・・・。

「これより、ソウカツ勝負を開始する!」

竜一の声が寝室に響く。

「晃司君が有利になるよう、金竜は後攻にしよう!男はなかなか2度目が発射しにくいからね!

では、先攻は沙紗君だ!
さあ、二人とも服を脱いで全裸になれ!」

全裸になる晃司夫妻。


四つんばいになった全裸の沙紗・・・。
おケツの割れ目からは、ピンク色の秘貝が濡れて光っている・・・。

晃司のぺニスは既に硬く上を向いて立っていた。

「沙紗!!」

晃司のピストン運動が、沙紗の尻を激しく刺激する。

「アアア!アアア!イキそうだわ!」

超絶に喘ぎ出す沙紗。

晃司のペニスは、自分の妻への愛情を思い切り発射した!!





「2分11秒っ!!」

審判役の竜一が、ストップウォッチを見ながら叫ぶ。

晃司にしては、頑張った「スコア」である。



満足した表情の晃司。
(どんなもんだい!!)


「さあ、次は金竜の番だぞ!」

竜一が叫ぶ。
しかし、金竜は無表情であった。

黙々と服を脱ぎ、全裸になり、ベッドの上に仰向けになった・・・。



まもなく、金竜とのソウカツ勝負が始まった・・・。

「晃司君、ワシの娘だと遠慮せずに、ソウカツを楽しんでくれたまえっ!!

万一、2分10秒以内で金竜に発射したら、沙紗ちゃんは我々のものだっ!!」

「フン!! こんなベトナム人みたいな女なんか興味もないよ!!」

沙紗に笑いながら、こう言う晃司。

しかし沙紗は、さっきから固い表情のままだった。

仰向けに寝ている金竜の前に、関心なさそうに立つ晃司。

そのぺニスは、沙紗への発射を終え、すっかり萎えていた・・・。

23:30

「では、第二回戦、開始っ!!」

こう言って、ストップウォッチのスタートボタンを押す竜一。

もつれ合いを始める金竜と晃司を、ニヤリとしながら見ている竜一のメガネの奥が、ギラリと光る・・・!!