ドッグラボのがん検査を受けました。

数年前、地元のクリニックでパンフレットを見かけて

こんなのあるんだな~と頭の隅っこに置いていましたが、

今年5月に愛犬が亡くなり、ふと”がん探知犬”のことを思い出し、

「仕事をしている犬を応援したい」くらいの気持ちで検査しました。

 

毎年人間ドッグをしていて癌ではない自信もあり、気楽に受けました。

が、届いた判定は「がんの疑いあり」。青ざめました。

 

その日から毎日毎日何度も何度も「がん」という言葉が頭に押し寄せてきて

不安で押しつぶされそうでした。

 

ほぼ100%わかるとうたっていて、

多数のクリニックが進めていて、

料金も4万円近くするので、信憑性も高いと思い

もう完全にがん宣告を受けた精神状態でした。

 

すぐに、全身MRI+肺CTを予約しました。15万円です。

このドッグラボはどこの部位にあるかまではわからないため、

全身をスキャンする必要があったのです。

予約がとれたのは最短で1週間後でした。

この1週間はすごく不安な毎日で、この先の予定を入れて大丈夫なのか、

もし私が入院したら何が必要か、毎日そんなことを考えながら過ごしました。

子供と接している時には、がん宣告受けたことは忘れようと努力もしました。

 

全身MRI+肺CTの結果が届いたのは、がんの疑い宣告を受けてから3週間後でした。

結果を開封するのは夜中に皆が寝静まってからにしよう。

夜中を待ち、ひとり部屋にこもり開封しました。

 

結果、まったく癌は見つかりませんでした。

この3週間はなんだったのでしょうか。

 

そこから、このドッグラボについて調べてみました。

 

2017年度、山形県金山町が、町規模で健診にガン探知犬スクリーニングを導入したそうです。

922人が受け、探知犬が陽性と判断したのは18人。その後の検査で18人中1人にがんが見つかり

陰性と判断した中から6人にがんが見つかったそうです。

3年計画で導入したがん探知犬検査、2年で打ち切りになりました。

 

これって、ほとんど当たってないじゃないですか!?

 

それでもいまだにほぼ100%的中をうたっているのはなぜでしょうか。

 

私が宣告を受けてから、3週間はたちましたが、

結果を私に送ってきたクリニックからは何の連絡もありません。

一方的にがんの疑いと書いた用紙を郵送しただけです。

私が本当に陽性だったのか、追いかけていないのです。

 

それでほぼ100%と言いますか???

エビデンスも少なく、現状も確認していないで言っていいものなのでしょうか。

 

犬の寿命は短いですし、能力個体差もあります。

どんどん探知犬は入れ替わり、現状把握が難しい状態なんじゃないでしょうか。

犬ががんを嗅ぎ分けるメカニズムもわかっていないらしく、

本当は占いレベルの的中率なのではないでしょうか。

クリニックが占いでがんを検査する・・・

それって詐欺に近いと思いませんか。

消費者センターに報告すべきでしょうか。

 

さらに深掘りしていくと気になる記事もありました。

ドッグラボを経営している方が、

以前、借金から夜逃げして行きついた先で事業を立ち上げたとか。

 

私はなんでこんな検査に手を出してしまったのか、

受けなければよかったと心底後悔しています。

 

ドッグラボは、”ほぼ100%”を撤廃し

きちんとエビデンスを取り公表するべきです。

 

各クリニックは、きちんとしたエビデンスをもとに患者に進めるべきです。

少なくとも、医師が”ほぼ100%的中”と同調するのはやめていただきたい。