「どうして多くの国では、女性が自由じゃないんだろう」
「どうしたら少子高齢化のなかで、働く人材を確保できるんだろう」
「どうしたらロシアとウクライナの争いを止められるんだろう」
これらの問いに対して「私はこう思う」と自分の考えを言葉にできますか?できない人がほとんどではないでしょうか。自分の意見をしっかりと持って言葉にするのは難しいです。
理由は
・日頃から社会問題や世界の問題に目を向けていないから
・社会問題について知っていても、それに対して自分の考えを持ったことがないから
などさまざま。
それでも、「社会問題について知ること、それに対する自分の意見を持つこと」を諦めるべきではありません。「広い視野を持つこと」「自分の頭で深く考えること」「知識の引き出しを増やすこと」そして「多くの意見を聞くこと」これらは人生を豊かにするからです。
・自分の頭で深く考える力
・自分の考えを言葉にする力
・人生の問題・社会の問題・世界の問題から目をそらさず、視野を広げる力
この3つがディスカッションによって身につくと考えています。
【ディスカッションとは】
「ディスカッション」という言葉を聞いて、どのようなイメージが浮かびますか?
想像してみると、以下のようなイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。
・学校の授業でやっていた、議題についての話し合い
・議題に対して、賛成・反対に分かれて意見を言い合う討論
・議題に対して、みんなで意見を交換しながら1つの意見を出す議論
・固くてかしこまった話し合い
これらは半分正解・半分不正解です。
「ディスカッション」は以下の工程を踏んで行うものだと考えています。
1.議題について深く考え、自分の考えを言葉にする。
2.他の人の考えを聞き、視野を広げる。
3.「今の社会は、今の世界はどうしてこうなっているんだろう?」と深く考える
ここからは、ディスカッションを行う目的について解説していきます。
【ディスカッションの目的】
ディスカッションをする目的は、以下の力を身につけたいからです。
・自分の頭で深く考える力
・自分の考えを言葉にする力
・人生の問題・社会の問題・世界の問題から目をそらさず、視野を広げる力
ここでこんな疑問が浮かぶかもしれません。
「ディスカッションをしなくても、自分で考えたり、言葉を発したり、視野を広げたりできるんじゃない?」
たしかにできるかもしれませんが、自分1人では限界があります。性別が違う、年齢が違う、生きてきた環境、育ってきた環境が違う。
そんな人たちと話すことで、多くの視野を持って世界に、社会に、そして自分自身に接することができるようになります。ディスカッションを行うことで、以下のような気づきが生まれるでしょう。
・自分の持っていた偏見に気づく
・自分にしかない、人の救いになる考え方に気づく
・自分の苦しみは、社会と密接につながっていることに気づく
・社会への不満は、自分の考え方・思考と結びついていると気づく
そして、さまざまな気づきを得ることで、以下のようなことができるようになります。
・自分の問題に向き合うとき、多くの視点から考えてみる
・社会への不満が、自分の考え方・行動1つで変わると気づく
・社会問題や世界の問題が、実は自分も関わっていると気づく
ディスカッションは心の引き出しを増やして、人生を豊かにするヒントをたくさん与えてくれます。もちろん政治やアクティビズムにかかわる必要はありません。日常生活の中で、どのように社会を改善できるか考えるのが重要です。
【ディスカッションのもう1つの目的】
ディスカッションを行うのには、もう1つの目的があります。それは、信頼できる人間関係を育むことです。あなたは今まで多くの人に出会ってきたと思いますが、お酒でしか繋がれない友情に悲しくなったことはありませんか?「その場は楽しい。でも、心から通じ合った感じはしない」そんな思いを抱いたことがあるかもしれません。しかし、ディスカッションを通じてできる友情は、お酒のノリでできた関係ではありません。
あなた自身の言葉、考え、性格、そこを知って通じ合う「信頼できる人間関係」です。ディスカッションを通じて叶うのは「心から繋がった友情・信頼関係」を作ること。お酒の席では作れなかった「深い人間関係」はディスカッションを行うことで構築できるでしょう。