君に、話したいことがあるんだ。
もしよければ、このまま聞いてくれるかい?
僕達がまだ、一緒に星々の間を行き交い、様々な文明を見聞した頃の話だ。
今は本当の自分を見失って暗闇を手探りで歩いているようにも見える君だけど、
その頃君は光輝く存在で、僕らはとても仲良しだった。
春風のような君の微笑みに、僕は何度癒されたことだろう。
君の持つ芯の強さはその純粋さ故で、それは嬉しいことに、この星に生まれた今も変わらず君の中にあるよ。
そう、思い出してほしいんだ。
君のことを見護る存在が、いろんな次元にたくさんいるってことを。
君のすべてを識っていて、いつも君の為すことを見つめてる。
そして、手を差し伸べている。
皆、今は君の中で眠ったままになっているあの輝きを、もう一度取り戻してほしいと願ってるんだ。
繰り返す生命の流れの中で、再び卵から始めた君が、いつの日にか無事蛹から孵化して美しい蝶になる日を、共に祝おう、と。
僕の話はこれで終わりだ。
聞いてくれてありがとう。