今日も俺は、バイト先へ向かうために家を出る。
学校は基本サボっているが、楽しくやっていればまあいいだろう。
バイトを終えると、適当に街を歩きながら夜の相手を探す。
その時だけの関係を持ち、次の日の朝家へと戻る。
それは、いつもとなんら変わりのない毎日であり
これから始まる一日も、明日も、明後日も
同じように過ごしていくばかりだと思っていた。
「翔くん、おはよ」
「ああ、智くん、おはよう」
俺がダイニングに行くと、既に朝ごはんを頬張っている人がいた。
彼が座る反対側には、しっかり俺の分の朝食が出来上がっている。
最近料理にハマっているそうで、新作を大量に作っては
その多くを冷凍庫に保存している。
智くんの作った料理が、ついには冷蔵庫まで侵食してきた。
この人は、幼い時住んでいた家の近所のお兄さん。
とはいえ、歳は一つしか離れていない。
それなのに、雰囲気が大人っぽいというか。
さらりとした茶色の長髪や、妙に落ち着いた表情。
そのすべてが、「大人の雰囲気」を創り上げているようでかっこいい。
俺の兄的存在であり、憧れであり、親友の一人。
ルームメイトであり、そして最愛の恋人。
