ネティ(鼻うがい)は塩水で鼻腔を洗浄する方法で、
何千年も前からヨガで行われてきた洗浄法です。
ネティ(鼻うがい)は現代人の悩みである、喘息・
アレルギー性鼻炎・花粉症・蓄膿・風邪の予防緩和に
役立ちます。
ネティポットに生理食塩水を入れ、鼻の中を洗うことで
鼻腔とサイナス(副鼻腔)や喉・肺を清潔に保て
気分もすっきりとします。
鼻の中には鼻水はもちろんウィルス・ばい菌が繁殖しており、
これらを取り除くことで病気を予防したり免疫力を
上げることができます。
ネティの効用としては・・・
鼻腔のバクテリアやホコリの除去
花粉症などのアレルギー性鼻炎の予防
口呼吸の予防
頭をすっきりとさせ、イライラを改善
臭覚や味覚の改善
などがあげられます。
鼻の入口の繊毛は、ホコリが鼻に入るのを防いでいます。
鼻をかんだりすることで鼻腔を清潔に保ちますが、
汚れがたまってくるので定期的な洗浄が必要です。
喉までつながっている鼻腔は、粘液で覆われていて、
粘液が細菌やホコリを捕らえます。
汚れた粘液は鼻をかんだり、咳をして外部に出されるか、
そのまま飲み込まれます。
ネティに使う水は、人肌の温度で血液の濃さの塩水
(0.9%の濃さの生理食塩水)を使用します。
目安として、ネティポット(1杯約500cc)に
小さじ一杯(5g)です。
舐めて、ピリッと痛みを感じない位が目安です。
細胞の浸透圧の関係で、海水のような濃い塩水や、
0.9%より薄い塩水を使うと、鼻がツンと痛みます。
快適にネティを行うには、人肌より少し暖かい温水と
0.9%の塩分濃度にすることが大切です。
片方の鼻から逆の鼻へ塩水を流す簡単な方法です。
正しく行えば、スムーズに洗浄できます。
ネティの最中に激しく呼吸したり、
鼻を強くかんだりするとサイナス(副鼻腔)や耳へ水が
入ることがあるので気をつけましょう。
水が入った場合、不快な感じがすることがありますが、
通常は数分で乾きます。
ネティポットを使い温かい生理食塩水で洗浄すると、
鼻の中の汚れが浮き上がり、水圧で汚れが流れ出ます。
ネティで鼻づまりなどが改善されると、
サイナス(副鼻腔)プレッシャーの重たい感じもなくなり、
健康に悪い口呼吸をしないようになります。
また、鼻腔と繋がっている涙腺への負担も減るため、
視界が明るくなる感じがします。
ネティによる洗浄方法
1 洗面所で行うとよいです。
人肌くらいの温水で塩水を作ります。
浄水を使い、小さじ一杯5g に500ccの温水を入れます。
これで血液と同じ0.9%の生理食塩水ができます。
塩をよく溶かします。
少しなめて、刺激を感じない塩分濃度と温度であることを
確かめます。
2 腰から体を少し前に曲げ、首を左にかしげるようにし、
左の鼻の穴が、右の鼻の穴より下になるようにします。
このとき、顔が上を向くように傾けます。
顎を引いてはいけません。
上を向くと鼻の穴が水平の横向きになり塩水を入れたときに
鼻の奥まで通りやすくなります。
ネティポットの注ぎ口の先を右の鼻の穴に、
ぴったりとつけます。
口を軽く開け、口からゆっくりと呼吸します。
少しずつネティポットを傾け、ゆっくりと食塩水を注ぎこみます。
ゆっくりと傾けることで、ネティポットの上部から塩水が
こぼれることを防ぎます。
3 ゆっくりと呼吸したまま、注ぎ口を右の鼻の穴に
ぴったりとつけたままにします。
鼻から塩水を少し吸い込むようにすると良いです。
数秒から15秒くらいで、左の鼻から塩水が出てきます。
鼻腔を通り塩水が口に流れたときは、口から吐きだします。
鼻が詰まっているときは、水が出てくるまで
少し時間がかかるときがあります。
ゆっくりと口で呼吸をし、30秒ほど洗浄して
ポットの水量が半分になったら、
注ぎ口を右の鼻から外し、まっすぐに立ちます。
4 もう片方の洗浄をする前に、ゆっくりと優しく鼻をかみます。
強くかむと耳やサイナス(副鼻腔)に水が入る恐れがあります。
5 今度は左の鼻の穴から塩水を入れて洗浄します。
腰から体を少し前に曲げ、首を右にかしげるようにし、
右の鼻の穴が、左の鼻の穴より下になるようにします。
ネティポットの注ぎ口の先を左の鼻の穴に、
ぴったりとつけ、3・4を行います。
6 ネティポットの水が全部なくなったら終わりです。
ネティポットを鼻から外し、まっすぐに立ち
ゆっくりと鼻をかむようにして余分な水を取ります。
7 鼻を乾かします。
ネティを正しく行った後、鼻を乾かすのはとても重要です。
高血圧の方は気をつけて無理をしないように行ってください。
1 まず、腰から前屈し顔を床に向けるようにします。
鼻先が床の方に向きます。残った水を出します
2 次に膝の方に顔を向け、鼻先が膝を向くように、
ゆっくりと10回ほど、口から吸って鼻から出すように
呼吸すると、鼻に残った水が出てきます
3 まっすぐに立ち、両方の鼻から大きく1回呼吸をします。
次に、右手で右の鼻を閉じ、左の鼻だけで10回呼吸をします。
今度は左手で左の鼻を閉じ、右の鼻だけで10回呼吸をします。
最後に両方の鼻で10回呼吸をします。
これで鼻に残っている、ほとんどの水分が取れています。
まだ残っているようであれば再度繰り返します。
鼻を乾かさずに放置すると、風邪のような症状を感じたり、
残った水分がサイナス(副鼻腔)や耳の炎症の原因にもなるため、
ネティの後は必ず鼻を乾かすようにしてください。
ちょっと大変そうですが、想像していたより簡単で、
爽快感もあります。
ネティポットを使った鼻うがいは簡単で、2~3分でできます。
健康維持のため、歯磨きのときに習慣として行うとよいでしょう。
ネティが不快に感じる時は、次のことを確認してください。
○水が喉に入ってきて不快だ・・・
頭とネティポットの角度によって喉から出てくるときは、
角度を調整しましょう。
鼻が詰まっていると、のどから出てくることがあります。
○鼻が痛む・・・
塩を入れすぎたか、塩が少なくありませんか。
水の温度が熱すぎたり、冷たすぎたりしていませんか。
人肌より少し暖かいくらいの温水と0.9%の生理食塩水なら、
痛みをほとんど感じません。
塩以外の不順物などが入っていませんか。
○水が流れない・・・
ネティポットの注ぎ口を鼻でふさいでいませんか。
最初の数回、水が鼻から流れにくいことがあります。
この場合、何度かネティを行うと改善されていきます。
ずっと鼻が詰まっているようであれば、病院の診察を受けましょう。
ネティの回数
鼻を清潔に保つために1日2回程度を目安としましょう。
朝食前に行うと、夜間に鼻にたまった汚れが取れて、
1日の爽快な呼吸の助けとなるでしょう。
ほこりっぽい場所で仕事をしている方は、
仕事から帰った時もネティを行うと良いです。
ネティはできるだけ食事前に行ってください。
慢性的な鼻血の症状がある方は医師の指示を受けてください。
ネティは何かの病気を悪化させることはありませんが、
高血圧や偏頭痛の方は医師に相談してください。
7歳までの児童は親の監督のもとで行うようにしてください。
暖かい食塩水以外は使用しないでください。
塩の種類
あら塩(自然海水塩)純粋な海水の塩で、
細かく溶けやすいものを使用します。
岩塩は、ミネラル分が多く、通常大きな粒で
溶けにくいのでネティには向いていません。
ネティポットを手に入れよう
ネティポットは毎日使うものなので使いやすい
ネティポットを選んでください。
私はヘルス&ヨガ社製のネティポットを使っています。
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