思い立ってふと小説を買った。
普段本など読まない僕は選び方を知らない。
なんとなく短編の方が読みやすそうだ。
山内氏の作品を手に取ったのは偶然で、なんとなくこれにした。


家に帰り部屋に戻ると今日の天気の良さが際立つ。
普段あまり部屋から出ない僕はこの景色を何度見たことか。
本を机代わりのコタツに置き、洗濯物を干す。部屋干しだ。
干した服に遮られ部屋の中は暗い。
スマホで動画を見ながら暇を潰していると気づけば夜、仕方なくご飯を作る。
また動画を見て深夜3時にようやくシャワーを浴びる。
若干カビの生えた風呂の中は照明も切れていて暗い。
風呂から出てベッドに横になりスマホを見る。


工事の音で11時に目を覚ました。
今日も天気が良い。
コーヒーとチーズを乗せただけのトースト二枚を口に入れながらふと昨日買った小説を見る。
短編の内一つを読んでみて本を置く。よく分からないが清々しい。
本腰入れて読むぞ。


集中するべく動画サイトで焚き火の動画を垂れ流し読み始めた。音が心地良い。
気づけば夜。
シャワーを浴び、ご飯を食べ、歯を磨き、また一作品だけ読み寝た。


キジバトのリズミカルで愉快な鳴き声が聞こえる。
どんよりと淀んだ灰色の空。今にも雨が降り出しそうで。学校に向かう小学生達。隣の小さな畑には緑の新芽達。
顔を洗い歯を磨きこの前買った少し高いコーヒーを入れトーストと卵を焼く。
美味い。
よし、小説書いてみるか。
ふと思い立つ。