遡ること桜が綺麗になる季節。
ぴーちゃんはこの世に産まれてきた。
母親なら誰もが忘れもしない日だろう。
ぴーちゃんは予定日より少し遅れて産まれてきた。
予定日付近から私はそわそわしていた。
しかし一行に気配はなかった。
今、50メートル走れと言われたら1分かけて走れるくらい、私は元気な妊婦だった。
早く産まれてきてほしくて毎日同じコースを歩いていた。
周りで犬の散歩をしていた人は
「この妊婦さんは毎日このコースを何周するのかね?」
って思っていたに違いない。
予定日、産院に行った。
先生は「もうちょっとかな。いつ来てもおかしくないんだけどね。」とおっしゃった。
「私、早く産まれてほしくて毎日一生懸命歩いてるんです。でもやっぱりダメですかね。」と言ったところ、
「誰が言い出したか知らないけど、運動したら予定日早まるとか、あれ何の医学的証明もないからね。それより破水したりしたら危ないから、家にいなさいな。」と先生。
えーーーーー⁉️⁉️⁉️
関係ないのー⁉️⁉️⁉️(°_°)
だったら何?
私があんなに「この妊婦さん大丈夫なの?」的な視線を感じながら歩いていた時間は関係ないの?😱
一度聞いてしまったからには、やる気も失せるもので。
その日以来、家でDVD三昧の生活をしていたのは言うまでもない。
あまりにぐーたらしすぎて、体重も増えてしまったので、
出産日前日にまた歩いた。
こんどは階段も上った。
「もうお腹苦しいからでてきて〜!
いつまでもそこでぬくぬくしてられるわけじゃないんだよ。
いつかはそこから出ないといけないんだから。
自力で出てこないなら、強制的に出されちゃうんだよ!
頭をスッポンで引っ張られるかもよ!」
歩きながらそんなことをお腹に話しかけていた。
その日の夜、もしかしてこれ?
そんな痛みがやってきた。
その日動きまくっていた私は、
「まだ大丈夫だろう、むしろ今は痛みより眠い。」
と、眠りにつこうとしたが、深夜2時。
痛みが限界になってきた。
無理無理、もう無理!
朝まで寝ようと思ってた自分バカちん!
母に産院に連れていってもらい診察。
助産師さんいわく、「んー、結構痛いよね!波がかなりきてるし。でもね、全然子宮口あいてないから、最悪今日の夜かもね。」
ちょっと待てーー!!
そんなあっけらかんと言われても
こっちは痛みがピークなのに、これが夜まで続くとか無理、耐えれない
とりあえず、朝診察してもらおうね!って言われて入院。
そのとき私は思っていた。
もう無理だ。
今からでも遅くないなら無痛にしてもらいたい。
むしろ2人目欲しいとか、何で思ってたんだろ。
でも兄弟いないと可哀想だし。
2人目は絶対無痛だ。
痛みに耐えながら、今から産まれる1人目の赤ちゃんではなく、できるかも分からない2人目の赤ちゃんの妄想をしていた。
眠気と痛みに耐えること数時間。
助産師さんが子宮口の確認にやってきた。
「来たときは全然だったけど、もう8センチくらい開いてきてますよ!」
えーーーー!(°_°)
あと2センチで全開じゃん!!
これなら2人目も大丈夫かも✨
と、なぜかまた2人目の妄想をしながら話を聞いていた。
しかし、ここから痛みのラストスパート。
そのラストスパートに朝ごはんがやってきた?
母が「ヨーグルトあるけど食べる?好きだから食べれるんじゃない?」
と気を利かせて言ってくれたが、
ヨーグルトを食べる気力どころか、「いらない」の4文字を言う気力さえなかった。
痛みと戦っている中、好きだから食べれるとか間違いなく無理!!
その後、助産師さんがまたやってきて「もうじき全開ですね。パパさん立会いの予定だよね?間に合うように頑張ろうね!」と言われ、しゃべる気力はもちろんないので頷いた。
が、心の中では「もう旦那間に合わないならそれでオッケー!産めるようになったらすぐに産ませて!変に引っ張らなくてオッケーオッケー!!」と思っていた。
その後、無事旦那も到着し、その1時間後にぴーちゃんは元気に産まれてきてくれた。
お昼のカレーは残さず全部食べた。
おかわりがあるならしたかったくらいだ。
お昼ごはんより前に産まれてきてくれてありがとう!
そんなことを思いながら食べたカレー。
今思えば、食い意地すごいな自分。
とまぁ、ぴーちゃんはこのように無事に産まれてきてくれたわけです。
桜が咲き始めて、みんなが新しい気持ちにわくわくしだす、春の日にね!
