4時に起きる予定だったが、気が付けば4時半を回っていた。タープから天を仰ぐと、どんより曇っていた。確かに天気予報では、紀伊半島の南東斜面では雨かも?とは、言っていた。



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幕営地を出発すると、すぐにゴルジュとなり、
谷が右に曲がる所で、10m滝を掛ける。
右岸をルンゼを少し登った所から岩棚に這い上がり、
滝の頭へトラバースした。


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ゴルジュを抜け、谷が左に曲がると、
左岸に圧倒的な壁が聳え立つ。
巨岩を縫い登って行くと、
遥かな高みから流れ落ちる光滝の横顔が、
見えてくる。



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左岸壁を見上げる。
ガスが掛かり、小雨が降っている。
行き先もよく見えない・・・でも、登るでしょっ!
CS上のバンドから、取り付くことにした。



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1ピッチ目は、斜上する凹角を大バンドまでザイルを伸ばす。
今回の山行では、ボッカしてどれだけ登攀をこなすことができるかを、
確かめたいという思いもあった。
カムがよく決まって、ここまで背負ってきた甲斐があったと思った。




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2ピッチ目は、大バンドをトラバースし、
凹角を登ったところのテラスまで。
ザックは重いが、先週の迷滝とは大違いで、
安定した岩場で、超快適。




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 3ピッチ目は、右上もできそうだが、水流側へとトラバースしてみることにした。
ワン・メイクの後、従来の直登ラインと合流。
「1本指ポケットと2本指ポケットがあるから!」と、
コージはアドバイスするが、2本指ポケットしかなかった。
後で聞いてみると、どうも1本指ポットに2本入ってしまい、
2本指の方は、私にはガバだったようだ。



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光滝は、更にナメになって続く。傾斜が出た所で、
再びザイルを出す。
ここは右側を登った。


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光滝最上段は直登厳しそうなので、一旦、右岸側に渡り、
バンドを辿って頭に出る。





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振り返って。
以前、光谷に行った時、"たたら亭"で川崎さんにお会いした時のことを思い出す。
光滝を巻いてしまったことを話すと、
まだ先にナメとなって延々続いていて、
これを見ておかないのは勿体ない、と話されていた。
あれから9年経ち、ようやく川崎さんの言葉を記憶の底から、
拾い上げる。




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光滝上はゴルジュとなって、淵の先にトユ状滝を
掛ける。
右岸のリッジから巻けそうだが、
敢えて直登する。



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トユ状滝の上には、10m滝が続き、
一気にザイルを伸ばした。
この滝を越えると、ようやく悪場を脱し、
河原状となる。




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お昼休憩の後、ここから先は前回も行っているので、谷を後にし、
左岸尾根に上がる。
今がシーズンのツツジや石楠花の花が咲いていて、
美しい尾根だった。



 右手に時折、ガスの合間から見え隠れする大台ケ原山を眺めながら歩いていくと、やがて尾鷲道に合流。後は、来た道を引き返すだけだが、肩に食い込んだザックが痛くて、この道のりが辛かった。