新里中学校1・2年生(計37名)が宮古市内にある仮設住宅3か所に分かれ、住民との交流を深め仮設住宅に暮らす住民の現状を直接学ぼうと『希望プロジェクト』が1月7日(火)行われた。
震災直後から新里地区にある給食センターで避難者への炊き出しや、送られてきた物資の仕分けなどを自主的に行ってきた新里中学校の生徒の皆さん。
避難所生活が落ち着いた後も、「同じ宮古市民としてなにかできないか。沿岸地域の人の力になりたい」と生徒たち自ら生徒総会で話し合い、仮設住宅を訪問するプロジェクト『希望プロジェクト』を昨年1月からスタートさせた。
冬休みなどの長期休暇を使って授業の一環ではなく、同じ宮古市民を想う気持ちで生徒自らが率先して行っているこのプロジェクト。
仮設住宅の談話室には、昨年訪れた生徒から送られた手紙と写真が大切そうに飾られている。
今回訪問した仮設住宅のうち、宮古市立第2中学校敷地内にある仮設住宅には生徒9名が訪問。
緊張した様子で自己紹介を行ったあと、トランプや折り紙を住民と一緒に行った。
参加した生徒のなかには、「自分たちは地震しか体験していない。忘れさせないためにも津波の話を聞かせて欲しい」と、真剣な表情で住民にお願いする姿も。
その表情からは同じ宮古市民として津波の恐ろしさを伝える義務と、忘れない責任に満ちているようだった。
新里中学校2年生徒会長の田鎖 亘くんは、「少しでも住民の皆さんを元気にしたい。2回目の参加となるが楽しい時間は過ぎるのが早い。この取り組みをこれからも続けていきたい」と継続的に行うことを誓った。
参加した住民からは、「宮古弁カルタで大いに盛り上がった。ワイワイとしゃべりながら時間が経つのがあっという間だった」と、なごりおしそうに語った。
震災直後も、そして震災から3年が経過しようとしている今もなお、同じ宮古市民として市民を想う新里中学校の生徒の皆さん。
別れ際には、住民の手帳に住民の皆さんに対する想いを書き残す生徒の姿も。
明日8日も宮古市内の仮設住宅2か所で開催される予定となっており、春休みにも開催する予定になっている。
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BY 三陸情報局 太長根