2023.9.7
切り取り方。
同じ絵の部分。
角度や切り取り方によって、見え方が変わる。
場合によっては同じに見えるかもしれない。
でも、この些細な違いが面白い。
#絵画
#painting
#アクリル画
#アクリル絵の具
兵庫県での個展の様子です。
2020年末に富士市吉原 アトリエテチさん「すばらしいせかい」というタイトルで展覧会をしました。
(携帯が破損したためデータがクラウドにあります。後ほど遡りまとめます。)
その続編となります。
「すばらしい」とは、もともと「すぼらしい」という言葉で、すぼまっていくような、みすぼらしい、という語感から、いまでいう「ヤバい」のような意味で使われていたそうです。
新型コロナが流行し当時緊急事態宣言もでていたなか、その「すぼらしさ」をなんとかよい世界に目の中に落とし込みたい、と「すばらしい」と呟きました。その中から語源を遡り、「狭いせかいの中にも美しさはある」という視点から制作を始めました。
この時から、全く対になるふたつの意味を同時に内包する瞬間が実に耽美的だと感じ、そんな作品として視覚化したいと思っています。
希望的にも絶望的にも見えたり、重くも軽くも見えたり、現実的なのにどこか夢想的だったり。
2022年夏は「ゆめ」と「にほひ」を組み合わせて、「ゆめが醒めないかのようなこの毎日」と、「鼻先からにおってくる感覚としての現実」を重ねました。
ふわりと風に香る草や雨のにおいに、幼少期を思い出すことがあります。味やにおい、感触は刹那的だからこそより現在であり、そこから思い出す走馬灯や、いつか行ってみたい場所、過去に会った人物などは儚いスクリーンの幻です。現実だけでも、夢だけでもできないことがあって、それらをまぜこぜにして生きれるのも一興であり、それがわたしのみている「絵画性」なのかもしれません。