20年前、電気関係の会社を事実上解雇されました。


理由は、僕の技術力がなかったからです。


「技術力がなかった」


今考えると、笑っちゃうような言葉であります。


電気関係の大学を卒業しました。


授業は真面目に受けて成績も良かったです。


でも、実際に電子工作した経験がなかったのです。


皆さん、机上の空論で電子関係の知識を得られると思いますか?


無理ですよね。


少なくとも大卒で入社するなら、


即戦力になるためには10年位電子工作をやっていなければ無理ですよ。


「技術力不足で退社」


笑っちゃうようなセリフです。


社会をなめていた訳ではありません。


知らなかったのです。


その後の人生なんて無いのと一緒ですね。


退社してから、しばらくの間は


建築現場の作業員で生計をたてました。


だけど、、、


このままじゃ悔しいですよね。


せめて電子関係の知識を学び直したい。


そう考えた時、


何から勉強したらいいのか考えました。


何日も何日も考えたんです。


そして行きついた答えが、、、


「温故知新」


昔の人が初めてやった電子工作、


それはラジオ製作じゃないだろうか。


やってみよう!


まず、


子供の頃よく通った図書館に行きました。


そこになら何かヒントがあるかもしれない。


急いで行ってみると、


見つけた。


これだ!


「僕らの鉱石ラジオ」


この本を自分のものにしたい。


忙いでお茶の水の三省堂に行きました。


あった。


買いました。


そしてその本の末尾を見ると、


ラジオ作りのキットが売っているお店があると書かれていました。


住所は東京都神田市と書いてありました。


この近くだ。


地図を片手に探しましたよ。


2時間位歩いたんだけどなかったんですよ。


さらに途方に暮れて歩いていると、


4年間通っていた東京電機大学にたどり着きました。


そして大学の横を見ると、


なんと、その店、あったんですよ。


じゃあ一体、僕は4年間何を勉強していたんだろう。


まず、ラジオ作りは出来ました。


でも、もっと学びたいですよね。


どうするか?


わからない時は、


「温故知新」


でしたよね。


「学研の電子ブロック」だ!


秋葉原に行きました。


「売ってるじゃん」


でも、説明書込みで


11000円


たいした給料貰ってないから買えないじゃん。


よし、1ヶ月1000円ずつ貯めて買おう。


毎日汗水滴して建築現場で働らきました。


ある日は養生の仕事


ある日は屋上の雨水をポンプで吸い上げ


ある日はコンクリートをハンマードリルで破壊したり


そして11ヶ月後、


秋葉原で買った学研の電子ブロックを持って


満面の笑みで中央線で帰ってきました。


その数年後、


インターネットが閲覧出来るようになり、


その数年後、


ブレッドボードが市販化されました。


「やっと大体全体像が見えてきたぞ!」


よし、


「電子工作YouTuberになろう」


そして今、


電子工作YouTuber歴8年になりました。


僕の挑戦はまだまだ続きますよ(笑)