という、長編小説を♪

 

読みました気づき気づき

 

 

空也上人といえば、

この口から、ベロベロと出ている(笑)

仏様が有名ですよね。

 

平安中期、戦や疫病、かんばつや

洪水など、戦乱や貧困が

渦巻く時代に

 

ひとり「南無阿弥陀仏」を唱えながら

人々の心を救って行こうと

街の辻に立ち「こじき聖」と呼ばれながらも

ただひたすら念仏を唱え続けた、

そんな空也の生涯が描かれて

います。

 

実際のところ、

空也上人の記録はほとんど残されては

いないようですので、

作者は、かなりの部分を

史実に基づいて書かれて

いるのだと思います。

 

日本の三大怨霊と呼ばれている

菅原道真や平将門のことなども登場し、

 

難しい古い言葉が使われては

いるものの、知った武将の名前などが

出てくるので、

読み進めやすかったです。

 

私は、やはり夢枕獏の

陰陽師シリーズなど

平安時代のお話しになぜか惹かれますウインク

 

武将は戦に明け暮れ

貴族は庶民からの年貢で優雅に暮らし、

その庶民は貧困に喘ぎ、

陰陽師は星を読み、呪をかけ、

女は恋に狂う。。。

 

なんとも混沌とした時代に

必死に生きていた私たちの

祖先をとても逞しく感じます。

 

そしてこの苦しい生活を

強いられていた庶民たちの願いは

ただ一つ。

 

「生きている今がこんなに

苦しいのだから、せめて

死んだ後は極楽浄土へ行きたい」

 

というものでした。

 

そんな希望を叶えるべく

「南無阿弥陀仏」と唱えなさい、と

いう言葉で空也は布教していました。

 

そう、なので、あの口から

ベロベロと出ている仏様は

南無阿弥陀仏一つ一つの文字が

仏となって出てきているということ

だそうですキラキラ

 

本のタイトルにもなっている

「捨ててこそ」は

まさに現代のスピリチュアルでも

よく言われることで、

 

覚醒したければ

執着を捨てなさい、

 

という、アレです。

 

結局のところそこに行き着く

んだな。。。と読み終わって

しみじみしました。

 

人生って儚いし、

ゆめまぼろしだし、

もしかしたら、私なんて

いなくて、この世界なんてないのかも

しれないな〜〜

 

なんてことを思わせて

もらった1冊でした。

 

最後の方で、川沿いの情景の

描写があるのですが、

そこを読んでいる時、

瞑想状態になりました。

 

まるで自分がそこにいて

その風の匂いを嗅ぎ、

その風に当たり、

その雲を今まさに見ている、

自分は今、平安の都の

川縁にリアルにいる。。。

 

そんな錯覚というにはリアルすぎる

感覚に陥りました。

 

きっと私の前世は

あの時代なんだろうな〜

 

もしくはあちらの世界で死んで、

この世界に異世界転生してきたのかな〜

なんて、ファンタジックな

気分になりました(笑)

 

皆様もよろしければぜひ飛び出すハート