OMI.
とりたてて目立つわけでもなく
主張が強いわけでもなく
平凡な人生。
でも、なぜか昔から男が好きって記憶あった。
そんな過去を思い出してみた。
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待ち遠しかった。
彼が僕の部屋に来るのが。
笑顔を浮かべて
すこしメンドクサソウに
終電に乗り遅れたと言って
部屋にやって来ることを
ずっと待ってた。
僕は彼が好きだった。
出会ったころよりもずっと。
その想いが募れば募るほど
彼は僕から離れていったみたいだ。
当時携帯電話を持ってない僕は
家においてある電話から
暇を見つけては彼に電話した。
最初は
その電話に出てくれた彼も
次第に出なくなる。
あまり電話を掛けすぎたら
迷惑だよなと
自分に言い聞かせて
我慢をしていた。
我慢が出来なくなると
彼に
会いたいと電話をした。
それでも彼が電話をとることはなかった。
もう諦めよう。
何度もそう思い、
彼と出会う前の生活に戻ろうと思った。
家に置いてあった
彼の歯ブラシを捨てた。
そして、
またひとつ
またひとつ
彼が置いてったものをゴミ箱に捨てた。
それでも
忘れられなかった。
帰って来るたびに
固定電話の
留守電に
彼からのメッセージが残ってないか
毎日チェックをし
何も残ってないことに
腹を立てて
そして
泣いた。
好きだけど
伝わらないことがあるんだ。
このときから
彼に連絡をとるのを止めようと決めた。
彼の体温を知ることもなければ
好きになることはなかったかもしれない。
でも、
先に進まなきゃ。
ゴミ箱いっぱいになった
彼の私物や
プレゼント
涙が止まらない。
小さな部屋だったのに
こんなにたくさん
彼は残していったんだ。
そう思うと
また泣けてきた。
数日経ち
駅のホームから
電車に乗る前に
もう一度
彼に電話してみた。
先に進むために。
心の中では
もう一度会えるかもしれないと期待もしていた。
彼の携帯に掛ける。
繋がった。
彼が電話に出てくれた。
そして
迷惑そうに
「彼女が出来たんだ」と
ボソッと言われた。
惨めだった。
こんな人を好きになっていたなんて。
何度もキスをしたり
体を重ねてたのに
こんなに簡単に
ほかの誰かを好きになれるんだね。
こみ上げる怒りを抑えて
「ゴメンね
もう連絡はしないから。」
そう言って
電話を切るのが精一杯だった。
不思議と涙は出て来なかった。
いつものように
誰もいない部屋に戻るだけだから。


