以前、EOS 5D MarkⅣにて、CFカードとSDカードの比較、SDカードの違いによる連写枚数比較を実施しましたが、
 

(過去記事)僕のSDカードはEOS 5D markⅣ で 戦えますか?

SDカード4製品(エクストリーム プロ、エクストリーム、ウルトラ、スタンダード)での連写速度比較を行っています。

(過去記事)5D MarkⅣに最適なのはSDカードかCFカードか!?

      エクストリーム プロのSDとCFの比較を行っています。


その後、Twitterのフォロワー様から、

「じゃ、EOS 5D MarkIIIにおすすめのCFカードは?」

「EOS 7D MarkII はCFカードとSDカードどちらがおすすめですか?」

というご質問をいただきました。

 

今回はリクエストにお応えして、

「EOS 5D MarkIIIでのCFカード比較」

「EOS 7D MarkIIでのCFカードとSDカードの比較」をお送りします。

 

■連写とカメラ内バッファ

カメラの記憶装置には、メモリーカードの他に、一時的にデータを保存するバッファが搭載されています。 バッファの容量内の連写であれば、枚数に違いはありません。 しかし、バッファを使い切った後の連写速度にはカードによる違いが出ます。

また、撮影が終わり、バッファのデータをメモリーカードに書き込む時間も、カードによってかなり差が出ることが予想されます。

 

■カードスロットの規格・リードライト性能

カメラのカードスロットには、CF、SDといった形状的な違いのほか、UMDAや、UHSといった、速度・転送方式による規格もあり、カメラに合ったカードを使用することが重要です。

対応していない規格のカードを使用しても、カードの性能をきちんと引き出せない場合があるので、事前に取扱説明書などできちんと確認し、対応するメモリーカードを購入することが重要です。

 

■EOS 5D MarkIII CFカード連写比較

まずはEOS 5D MarkIIIのCFカード比較からおこないたいと思います。

使用するCFカードは下記の2枚です。

 

サンディスク エクストリーム プロ コンパクトフラッシュ カード

読取り速度: 最大 160MB/秒

書込み速度: 最大 150MB/秒

スピードクラス: VPG-65

UDMA7対応

 

サンディスク ウルトラ コンパクトフラッシュカード

容量: 16 GB

読取り速度: 最大 50 MB/秒

書込み速度:保証無し

 

■テスト条件

カメラ:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:50mm F1.8 STM
シャッター速度:1/250

絞り:F1.8(開放)

ISO:400

連写モード:連写H

記録モード:RAW+JPEG

 

1.リモートレリーズを使用し10秒間シャッターを押し続け、10秒間で撮影できる枚数を計測。

2.10秒経過後、カメラ内バッファが開放されるまでの時間を計測

 

EOS 5D Mark IIIのCFカードスロットは、UDMA7対応となっているため、エクストリーム プロの性能が十分に発揮できるのではないかと思われます。

 

では、実際に映像をご覧下さい。

 

Canon EOS 5D MarkIII CFカード連写比較(エクストリーム プロ、ウルトラ)

 

 

■測定結果

結果は以下のようになりました。

 

10秒撮影枚数

バッファクリア時間

エクストリーム プロ

30枚

2秒33

ウルトラ

17枚

8秒22

10秒間で撮影できた枚数には、約1.7倍の差がありました。

また、バッファのクリア時間に至っては、約3.5倍の差になっています。

 

10秒間で、17枚という数字は、ポートレートや、スポーツ、航空写真や、電車など動く被写体を撮影する場合には、軽く超えてしまう数字では無いでしょうか?

バッファクリア時間も考慮して考えれば、エクストリーム プロが圧倒的にお勧めといえます。

 

■EOS 7D MarkII CFカード、SDカード連写比較

では次に、7D MarkIIで、CFカードと、SDカードの違いを確認したいと思います。

使用するメモリーカードは次の2枚です。

 

サンディスク エクストリーム プロ コンパクトフラッシュ カード

読取り速度: 最大 160MB/秒

書込み速度: 最大 150MB/秒

スピードクラス: VPG-65

UDMA7対応

 

サンディスク エクストリーム プロ SDHC™/SDXC™ UHS-Iカード

読取り速度: 最大 95 MB/秒

書込み速度: 最大 90 MB/秒

スピードクラス: C10, U3

 

■テスト条件

カメラ:Canon EOS 7D Mark II
レンズ:50mm F1.8 STM
シャッター速度:1/250
絞り:F1.8(開放)
ISO:400
連写モード:連写H
記録モード:RAW+JPEG

 

1.リモートレリーズを使用し10秒間シャッターを押し続け、10秒間で撮影できる枚数を計測。

2.10秒経過後、カメラ内バッファが開放されるまでの時間を計測

 

Canon EOS 7D Mark IIのCFカードスロットは、UDMA7対応、SDカードスロットもUHS-I対応となっています。 CFとSDカードの書き込み最大スピードは約1.6倍ありますが、連写テストではどのような結果が出るでしょうか?

 

では、映像をご覧下さい。

Canon EOS 7D MarkII CFカード、SDカード連写比較

 

■測定結果

結果は以下のとおりです。

 

10秒撮影枚数

バッファクリア時間

CFカード

45枚

5秒92

SDカード

42枚

7秒20

10秒間の撮影枚数は、45枚と42枚と、3枚差(7%差)、バッファクリア時間も約1.3秒差(20%差)となりました。

CFカードの方が高いパフォーマンスを発揮していますが、カード本来の性能差ほどの違いは見られませんでした。

 

■まとめ

5D MarkIIIのCFカードテストでは、カードによる連写速度の違いが大きく、撮影できる枚数の差も大きいため、できる限り性能の高いカード(エクストリーム プロ)を使用することをおすすめします。 10秒で17枚という枚数は、通常の使用でも撮りきってしまう枚数だと思いますので、性能の低いカードを使用した場合、決定的瞬間を逃すことも出てきてしまうのではないでしょうか?

 

それにたいして、7D MarkIIのCFカード、SDカードの比較では、撮影枚数は、45枚、43枚とわずかな差で、10秒で43枚撮れれば、ほとんどの場合で、ストレスなく撮影できるでしょう。
CFカードの方が高速なことは間違いありませんが、SDカードでも十分快適に撮影が可能だと思います。

しかし、撮影~PCへの取り込みまでを考えると、エクストリーム プロ CFカードは読取り速度: 最大 160MB/秒、エクストリーム プロ SDカードは、読取り速度: 最大 95 MB/秒と、約1.7倍の速度差があります。 たくさんの枚数を撮影される方は、CFカードがおすすめです。

 

※測定結果は、撮影モード、ISO感度、フォーカスモード、被写体、そのほかの条件により異なる場合があります。 上記結果を保証するものではありません。