前回の続き。


工房の方から対応してくれていた店員さんに手渡されて部屋に入ってきたチェロは、艶っぽく、色味も素敵。

先程まで聴き比べていた楽器(多分、新品)と比べると、所々にキズがあるのが見えたので、中古であることがわかる。


店員さんによると、小柄な音大生用に依頼されて製作した楽器とのこと。
パッと見はわからないけど、通常より少し小さい『7/8サイズ』。

座って手にとってみた。
ちょっとドキドキした。
『これかもしれない』
直感的に思った。

まだオンラインには出していないものとのことで、お値段は充分予算内。

来週、先生と一緒に訪問することにして楽器やさんを後にした。
(私の性格上即決できず。)


翌週のレッスン2の後、先生と共に楽器やさんを訪問。
新品と例の7/8の2つを弾き比べていただく。
店員さんや先生は2つの楽器の音色の違いをいろいろな言葉で表現されるけど、私は聴き比べる程にわからなくなっていく。

でも、先週からずっと、気持ちは7/8だった。
先生に見ていただいて、よほど大きな問題点がない限り購入することに決めていた。

1点、ウルフ音がするということでウルフキラーをつけてもらった。
(ちなみに、私にはイマイチよくわからなかった。)

弓もおすすめを選んでもらって、松脂も購入。

弓の違いはイマイチどころか正直全くわからなかったし予想より高いものを購入することになったけど、ここは先生に一任。
(後でネットで見てみたら、「上級エントリーモデル」だった。)

その日、そのままお支払手続きをして、チェロをケースに入れてもらい、背負って電車に乗って帰宅。

たった2駅だったけど、大きさの感覚が掴めなくて、ぶつけないか心配で恐る恐る帰った記憶。

帰宅して家族にお披露目。
家だとさらに存在感。
弦に触れると素敵な響き。



『巡り合わせ』という言葉が浮かんだ。
とても満足感のあるチェロ購入だった。




…チェロケースのことは改めて別記事に。