【2月7日 神戸新聞より】
三田市は6月から、市役所などの窓口業務の受付終了時間を1時間早め、午後4時半に閉庁する。市人事課によると、県内の自治体で最も早い閉庁となる。職員の働き方改革の一環として議会側にも報告しており、学生優位の「売り手市場」が続く中で優秀な人材確保につなげる狙いがある。
現在の開庁時間は午前9時~午後5時半。勤務時間も同じで、閉庁間際に訪れた市民への対応や残務処理、開庁前の準備などで、窓口業務がある職員の時間外勤務が常態化しているという。職員1人当たりの時間外勤務は全庁で月平均約14時間だが、窓口職場では約20時間に上る。
市が昨年7~10月に市民課で実施した調査では、午後4時半~5時半の利用率は来庁者全体の約7%だった。マイナンバーカードの普及が進み、コンビニ交付やオンライン手続きの利用を促していくことで、閉庁時間の前倒しが可能と判断した。
今回の見直しに合わせ、勤務時間も15分早めて午前8時45分~午後5時15分とする。時間外勤務だった開庁前の準備が時間内となるなど、人件費の抑制にもつながるという。電話の受付時間も同様に短縮する。
開庁時間の短縮は近年、全国の自治体で進みつつあり、福岡県古賀市では今年1月から午後4時に閉庁している。市人事課は「近隣自治体より早めることで学生らに選んでもらえる環境を整えたい。市民には不便をかけるかもしれないが、生み出された時間を課題の共有などに当ててサービスの向上にも努める」としている。(橋本 薫)
1時間閉庁時間を早める。
マイナンバーカードも十分に普及していないなか【働き方改革】を旗印に市民へのサービス低下。