それにしても、

このブログの主題でもあるけどこの勝負で勝算はあるのか、という事を改めて疑問に思う。

これは私のようにスイングトレードを前提にした話ではあるが。

 

結論を言うと、今まで私が目にしてきたFXで利益を出すメソッドはどれも論理が破綻していて使い物にならない。

その理由をここで解説したいと思う。

 

■FXで利益を出すメソッド1

中長期のトレンドを見極め、逆張りまたは順張りでポジションを形成していく。

これはスキャルピングでも同じ、基本的なトレードの考えなんだと思う。

 

そして、一定のトレンドラインを引いて、トレンドラインを一定のポイントまで逆に抜けたら損切りをしていく・・・

 

FXをやったことがある人ならわかると思うけど、これは大きな落とし穴がある。

この考え方で行くと、逆に抜けることの方が多い場合損失ばかり膨らんで、自分が張ったトレンドの方向で利益決済に行く前に損切りばかりが増える。

 

これを言うと、

損切りポイントが浅すぎるという反論が返ってきそうだけど、

それを深くすればするほど損失額が増える一方になるし、

それを上回る利益を出さないといけなくなるので、利益が出る確率も下がる。

 

それなら損失が出る確率も下がるのではないかと言われそうだが、

逆張りをするという事はトレンドとは逆に動き始めているということなのだから、ポジションを持った時に逆に動く力の方が強いので自然な動きである。

 

それを言うとまた、

「戻った時にポジションを持つべきだ」という事を言い出す輩もいるが、

相場は常に上下のうねりを生み出すので、下がって(上がって)いる時にも何度か抵抗圧力で戻すものだ。

これこそ戻った時にポジションをもって、また下がって(上がって)損切りを幾度となく繰り返すことになり莫大な損失の要因となる。

 

順張りの時もそうである。

 

順張りをするという事はトレンドのある方向に動き出したときにポジションを持つという方法だけど、

ポジションを持った後損失が出ないように最低利益がでるポイントに決済予約をすると思う。

そうなるとさっき言ったように相場は常に上下のうねりを生み出すので、必ずと言っていいほど一度は元に戻るので最低利益で決済される。

そして少ないとはいえ利益が出る決済ならまだましだけど、これが最低利益が出る前に上下のうねりの中で損失が出たらどうだろうか。せっかく利益が出ていたのにまた損切りという事になる。

それに、せっかくトレンドに乗っかっているのに利益決済のポイントで決済してしまったらその後の機会損失も膨らんでしまうだろう

またこれを言うと、トレール注文のように利益決済ポイントを過ぎた後戻ってきたときに決済する注文がいいのではと言われるが、何度も言うように相場は常に上下のうねりを生み出すので、どちらにしてもほとんどの場合利益決済ポイントまで戻ってきて利益決済され、その後またトレンド方向に一気に動き出すという悔しい思いをすることになるだろう。

 

それにせっかく流れに乗って持ったポジションが利益決済された後はどうするのだろう。

またトレンドライン近くまで下がるまで指をくわえて待つのだろうか。

その時はトレンド転換している可能性があるという事は考えないのだろうか。

 

以上の理由で、逆張り順張りどちらを採用するにしても利益決済よりも損切り決済の回数ばかりが増えることになる。

 

で、またここで「だから損切りと利益決済のポイントが肝になる」と言い出す輩もいる。

確かに今までの話からすると「では損切りと利益決済のポイントを研究し尽くして絶妙なポイントをはじき出すことができれば勝てるんじゃないか」という思考にシフトするし、もっともな話だ。

 

だけど、

それも一時的なものである。

 

私は経験だけは長いので良く知っているけど、相場のクセや動きは何度も変わる。

私の経験の感覚でいうと半年程度で動き方が変化する。

だから変な自動売買のメソッドが、その当時に通用していてもすぐに使い物にならなくなるのだ。

 

つまり利益決済と損切り決済のポイントを研究し尽くして精緻にすればするほど、

少し動き方が変わったら、すぐに通用しなくなるだろう。

動き方が変わるたびにまたそれを分析して新たなメソッドを作って・・・を繰り返しているうちにどれだけの損失を生むことになるのだろうか。

 

もっともらしいことをいうトレーダーは、本当に勝てているのだろうか。

 

いや、

一時的に勝てる人はいるだろう。

例えばリーマンショックの前後や去年までの歴史的な円安の時なんかは勝ちやすいと思う。

でも突発的な、臨時収入的なものであって、それが通用すると思い調子に乗った輩がその後続かず、

その時に得た利益を全部失い、損失を生み、結果文無しになって撤退、となるのが現実なんだと思う。

 

そして、それで結局儲けているのはスプレッドで利益を出しているFXの業者くらいなんじゃないかと思う。

(FX業者はレバレッジを高くすればするほど、スプレッド幅が大きくなり、スワップ金利の差額も得る事ができるのだ。「レバレッジ100倍にすれば利益も100倍」なんておめでたい考えの人間を食い物にしている)

 

では、他にもFXのメソッドがあるじゃないか?という事になるが、

それらは次回検証したいと思う。