何度、鳥肌が立ったことだろうか!?


週末に熱が出た影響!?


抗原検査も陰性、熱も平熱へと下がったために参戦したローマ歌劇場『トスカ』


風邪の影響ではない!!


演奏がとにかく素晴らしかったのだ。





『トスカ』は何度か観ているのですが、過去1の演奏でした。



一幕 グリゴーロによる「Recodita armonia 妙なる調和」は若干やりすぎ感が強くて💦


感情移入できませんでしたが


ヨンチェヴァとの二重唱は圧巻でした。


こんなに聞かせられたことはない。


一幕フィナーレのテ・デウム


ゼッフィレッリ演出では合唱団が正面を向くので、迫力満点。


金管楽器と合唱のアンサンブルは劇場に響き渡っていました!



二幕


裏歌には勿体無いくらい充分な演奏のカンタータ


いやいや


これメインで聴きたいよぉってくらいに、合唱団もヨンチェヴァも歌っていて、表のカヴァラドッシとスカルピアのやり取りが耳に入りませんでした💦


スカルピアがトスカに迫るシーン


ここのオーケストラが最高でした。


劇に飲み込まれる、そんな演奏でした。


その演奏の上で、ヨンチェヴァの声が響いてました。


スカルピア ブルデンコはそれに比べるとやや押され気味


それはトスカに殺されちゃうわな(^◇^;)


「Vissi d’arte Vissi d’amore 歌に生き 恋に生き」


ヨンチェヴァだけを観ていました。


彼女の世界に酔いしれていました。


三幕


実は自分がトスカを好きになりきれない理由がここにあります。


「星は光ぬ」が終わったら、終了的な


若干間延びしてしまいます。


しかし、演奏レベルが高いとこんなにも違うものか!?


まず「星は光りぬ」


グリゴーロのタメと強弱、息の長いフレージングがとても活かされるアリアと言えます。


大方の予想通り、素晴らしいというか、凄い演奏でした。


そしてビックリなのが、あんだけためて歌ってもオケはついてきてる。


息がバッチリなんですね。


とにかく素晴らしかった。


その後のトスカとの二重唱。


作曲家プッチーニはこの場面が嫌いで、いい音楽をつけられませんでした。


物語の結末を知るものとしては、ただのぬか喜びなだけの場面。


トスカは、希望を持っているけど


カヴァラドッシは、半信半疑な状況


ましてや殺人を犯して手に入れた幸せを喜び合えるのか。


これまでの『トスカ』の音楽と比べると、実に浅い音楽と言えます。


この場面、最後のアカペラ部分で2人が聴かせます。


若干グリゴーロのキーが低い感じがしましたが、会場内は2人の声が鳴り響いていました。


そのまま緊張感を保ちながらラスト


トスカがサンタンジェロ城から飛び降りるシーン


ここで観てはいけないものを観てしまった(T . T)



トスカが飛び降りた舞台裏にスタッフが駆け寄る所が見えてしまった💦





仕方ない。


5階席バルコニーからでは見えちゃいますよ。


その後のオケの熱い音楽は、少々スルーしてしまいました。


カーテンコールは、最終日もあって大盛況。


カーテンを再び開けた時に、オケや舞台スタッフ全ての人がステージにいたのは驚きでした。


本当に素晴らしかった。


演奏面も演出面も充実してると気分がいいものです。(^^)



『トスカ』はローマを舞台としたオペラ


ローマ初演となった作品です。舞台となる聖アンドレア・デラ・ヴァレ教会、ファルネーゼ宮殿、サンタンジェロ城。


全て自分の足で歩いてきました。


ファルネーゼ宮殿からサンタンジェロ城は距離があります💦


大天使ミカエルの像もそのまんまだし、見間違いかもしれないけど


サンタンジェロ城の奥にサン・ピエトロ大聖堂のシルエットが見えたのですが


雲のようにも見えたので、間違っていたらすみません🙇


サンタンジェロ城からサン・ピエトロ大聖堂は一本道で結ばれてるんですよね。


現地を歩いたからこそ、知り得る事ができ納得してしまうんですよね。


この現地を舞台としたローマ歌劇場は熟練されたオケという感じでした。


ヴェネツィアで『トスカ』を聴きましたが、ここまで演奏に感銘を受けませんでした。


全てに納得のいく演奏です。


そして、演出。


今、低予算オペラが増えてきているけど、人を多く使った自然な風景を元にした演出というのは、その時代に飲み込まれます。


よく年代や舞台を変えて演出するものがあるけど、やっぱりそこは変えないで欲しい。


発達した映像技術を使うのはいいが、リアル感が欲しい。


そういった意味において、ゼッフィレッリの演出は本当に自然でドラマにのめり込めます。


こういった演出が他の作品でも、多く作って欲しいものです。



感動の『トスカ』



今年はまだまだオペラを見に行きます。



次はボローニャ歌劇場『トスカ』


こちらはB席を取りました。


アルバレスがどんなカヴァラドッシを歌うのか!?


Siriがどんなトスカを歌うのか!?


日本にいて、外来オペラの二作品を比較できるってある意味凄いことですよね。


次は11月3日です。


待ち遠しい!!