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紗奈

急性骨髄性白血病(M7)を発症し1年3か月の闘病の末天国へ旅立った娘を持つ母親の患者家族としての記録

にゃんは闘病中に「もしも死んだら解剖でも献体でもして」と言っていた

 

自分の体が同じ病気の人の役に立つならと

 

亡くなってすぐに解剖させてもらえないかと主治医から申し出があったのでにゃんの言葉を伝え了承した

 

そのために亡くなった当日私はにゃんを病院に置いて一人でタクシーに乗って帰宅した

 

電車ではとても帰れそうになかったから

 

その日は一人言葉にできない夜を過ごした

 

 

 

全てが終わってしばらく経った頃

 

主治医から電話がかかってきた

 

剖検の結果がまとまった、説明したいので病院へ来てほしい

 

 

私はまだまだ情緒不安定でとてもじゃないけれど聞ける状況になかった

 

死んでしまったことは変わらないし今更いろんなことを聞かされてまた傷つくのも怖かった

 

泣きながら気持ちを説明し、もういいと伝えた

 

 

あれから3年以上経ち少し考えが変わった

 

にゃんの体に何があったのか

 

死の直接の原因はなんだったのか

 

知りたくなってしまった

 

 

にゃんが死んだことはとても悲しくて辛い

 

ここ数か月知りたい知るのか怖いと考えるたびにいまだに号泣してしまう

 

電話があったあの時と気持ちは全く変わっていない

 

 

でも時間がないと思った

 

もう見せてもらえないかもしれないし

 

あったとしてもカルテ同様保管期限が決まっているんじゃないかと

 

 

にゃんが最後に残した言葉がもしかしたらあるかもしれない

 

それが痛かった辛かったなのかもしれないけれど、それを受け止めるのも私の役目なんじゃないかと思った

 

すごく怖いけれどやっと報告書を見せてもらおうと決心した

 

明日病院へ電話をしてみる

 

午後からずっと泣きっぱなしだけど頑張ってみようと思う