
今日は国立新美術館で開催中の「オルセー展」に行ってきた。
美術は一切分かりませんが、
・分からない+興味ない=行かなくてよい
ということではないと思いますし、
分からないなら分からないなりに、
とにかく足を運んで、その場の雰囲気を感じて、
自分の感覚値を少しでも上げる努力をするべきではないかと感じています。
こういった文化に触れる活動(美術、映画、ファッションなど)は
すぐにはその”費用対効果”が見えにくいものであると思います。
その一方で、様々な歴史やそのワザ、作者の想いなど、
身に付けるべく知識は非常に多岐にわたることから三日坊主になりやすい。
ですので、変に学ぼうとしない、まずは定期的に足を運ぶところから始めてみる、
こういった気持ちで文化に触れる時間を強制的に持つようにしているのです。
で、今日は日曜日でした。
人の混雑はある程度予想していましたが、、、
前が見えません。何も見えませんでした。
とにかくすごい人の量でした。
天候がぐずついていたこともあってのことでしょうが、
残念ながら何も絵に関する感想はありません。。
ただし、そうは言っても何か学びを取りに行くのが私のスタイルですので、
考えてみました。
・何で絵が見えないほど混んでいるのか
答えは何でしょう?
人の量が多いからですか?
人の量が多いと必ずあんなに混みますか?
例えば東京ドームに野球を見に行きました。
入退場の時は”混んで”いますね。
でも、自分の座席で野球観戦している時はどうですか?
”混んで”いますか?
おそらく、”窮屈”あるいは”満員”あるいは”人がたくさんいる”といった感じですか。
”混んで”はいませんよね。
でも、東京ドームは5万人以上観客が入りますね。
いくら会場が広いからといっても、なぜ座席にいると”混んでいる”と感じないのでしょう。
逆にそこから、混んでいると感じる理由が分かりそうです。
その理由を、「人の流れに巻き込まれている」ことが
重要なポイントであると思っています。
野球観戦でも、座席に座っている時は、
いくら人が多くても「人の流れには巻き込まれていない」。
だから、”混んでいる”とは感じない。
しかし、入退場の時や、売店に何かを買いに行く時は人の流れに巻き込まれます。
だから”混んでいる”と感じる。
このことを参考に、美術館でなぜ”混む”のかを考えてみようと思います。
今日行ってみて、人の行動から見えたパターンは、
・同じ絵のところに延々と居座り続けるパターン
・出口付近から逆走してくるパターン
・出口に近づくにつれて絵画一枚あたりの鑑賞時間が長くなるパターン
この3種類の人間が入り乱れて存在するという観察事実です。
●同じ絵のところに延々と居座り続けるパターン
これはバイキングで言うところの、
「大好きなものを取りすぎる」、
「支払いの元分を食べようととにかく大量に取る」
人たちのことを指すのだと思います。
全体が見えていない、最後は息切れする。
前半じーっくり、後半さくさく型。
入り口近辺の混雑の主要因です。
●出口付近から逆走してくるパターン
・人が多くて絵が見えないから、先先進んでしまった
・絵が両サイドにあるので、片側→少し戻る→逆側の順番で鑑賞している
・思ったよりも早く出口に来てしまった
いろいろ事情はあるでしょうが、たいていの場合は
・このまま出口を出ると勿体ないので、もう一回鑑賞しよう
という気持ちになるのでしょう。
バイキングで言うところの、何度も食事をとりに行くせわしない人のことです。
●出口に近づくにつれて絵画一枚あたりの鑑賞時間が長くなるパターン
このままのペースで先に進んでいくと思っていたより早く出口に到達してしまう、
と自分の状況を前もって把握できるタイプの人々。
前半はさくさく鑑賞を進めていたが、
後半はなぜかじーっくり鑑賞を進めていく。
こういったことから感じるのは、
・止まっている人
・前に動いている人
・後ろに動いている人
・それら様々な行動を、”大量の人々”が一気に行っている
ということです。
これだけ人がいても、たとえ人の流れに巻き込まれても、
ある一定の方向に人が流れていさえすれば何とかなるものだと思います。
しかし、
・大量の人々が
・あらゆる方向に
動いていると、もうお手上げ状態です。
じゃあどうすれば良いのか。
鑑賞する我々と美術館のスタッフサイドに分けてルールを書いてみます。
(個々人のゆっくり鑑賞する権利などは考慮していません。とにかく、
初心者の人もプロの人も含めて最大公約数的に美術鑑賞を満足できることを
主眼に置いています。)
●鑑賞する我々
・いかなる理由があっても、後ろに戻ってはいけない
・絵画一枚あたりの鑑賞時間は最長3分
・複数で鑑賞せず、必ず個人で鑑賞する(絵画の批評によって人の流れが滞留するため)
→これだけでずいぶんと混雑解消されると思います。
●スタッフサイド
・絵画の両面配置はやめる
・両面配置する場合は、その絵画と絵画の間のスペースを○○m確保するルールを定める
・入場制限をしない(待つとその分、鑑賞時間を長く取ろうとする)
・日にち、時間帯で枠を決めた前売り券発売を実施する
・チケットは、個人が指定できる別日程であらためて入場が可能とする
→いつ来てもいいですよ、いつ帰っても良いですよというルールは、
このような観光的文化的ビジネスにはナンセンス。
しっかりと枠を設けて、しかし同時に再入場の柔軟な配慮を持たせながら
芸術の醍醐味をしっかり味わってもらう。
収益も無視できないことであるとは理解できるが、
芸術の啓蒙的な側面の重要性をしっかりと認識することが大切。
芸術に興味ない人が、他人に勧められて行ってみて、
こんなに混んでいたら二度といかないでしょう。
じゃあ好きな人だけが鑑賞するということで良いのか?
観光、文化を成長戦略の一つに掲げている日本の一国民として
それはダメでしょうと言いたい。
芸術の価値や重要性を少しでも多くの国民に広めることは大切だと思います。
最後に私が取り組むべきことを。
●混雑すると考える日程は避ける(できれば平日、あるいは休日の朝早く)
●展覧会の全体像を知る(いくつ絵画が出展されているか)
●何を見て、何を見ないかを前もって決める(絶対に見るべき絵画を数点決めておく)
こうしてほしいと思いつつも、すぐには何も変わらないことは分かっています。
だから自分を変えよう、自分の行動を変えてみよう。
そんなことを改めて感じさせられた一日でありました。