修理が必要な靴になる理由 | 歩きやすいカスタムスニーカーから体づくりを始める東京人形町の靴店

歩きやすいカスタムスニーカーから体づくりを始める東京人形町の靴店

アンド・ステディは浅草靴メーカー直営、東京人形町・大阪梅田・福岡天神の3直営店を展開するオーダーメイド靴サロン。体を整えるツールとして靴を活用し、外反母趾、足裏タコ、むくみ、O脚、浮き指を改善し、靴に悩む女性たちに寄り添います。パートナーサロンは全国16店舗

うちがOEMで生産している靴の小売店から、毎月30足ほどの修理靴が到着します。


7割ほどはヒール革の巻きなおし、ヒールリフトの交換、ソール交換など底材周りのモノ、

2割ほどはアッパーの縫い直しや美錠のつけ直しなどアッパー周りのモノ、

そして、、、

残りの1割は中底の変形など、構造体関連のモノです。

実は、これがとてもやっかいものなのです。


もちろんリフトやソールの削れ方を見ても、

「これはかなり外だおれの歩き方だなぁ・・・」

と心配になる靴も多いのですが、

やはり構造体、しかも鉄板が入っているような中底にダメージがはいるということは、、

より深刻な症状ということです。


こうした靴の中敷は、プリントされていたはずのブランド名が残っていなかったりします。


多分靴の中で足をこすりこすり、前滑りしながら歩いているだろうと推測されるわけです。

そして歩くたびに靴自体を歪ませているということですね。

結果、靴の命とも言える中底が変形するという、あってはならない事態になってしまうわけです。


こうなってしまったら、もう、構造体を取り換えて、底付し直すしか手はありません。

手間もコストも時間もかけなくては、元の状態には戻りません。


でも、状態を戻したからといって、その状態をキープし続けるのは難しいでしょう。

だって、歩き方を変えない限り、同じトコロに加重されて、同じ歪み方をしてしまうのですから。

また同じことの繰り返しです。


小売店のスタッフはコトの重要さが全く理解できていないようです。

ちょっと力をいれれば、靴が元の形に戻ると思っている節があります。

「戻りませんよー危ないですよー」

と何度進言したことか・・・(笑)


靴の構造を理解していない方が靴を売るのは、ちょっと厳しいものがあるなぁというのが正直な感想です。

こうゆう修理靴を見ていると、とても切なくなります。


靴をしっかり理解しないまま靴の売り買いをするのは、やはり危険です。


もっと自分の体を守れるような状態で靴選びができる環境を整えるのが、

私たちの役割なのかなと思ったりします。