郵便受けにボロボロのJICAの封筒が届いた。郵便局の付箋が張って
あり修理したとのこと。
サモアの現職隊員が作成した機関誌が同封されていた。はるばる
サモアからの長旅を象徴するかのように、封筒の端が擦り切れてい
る。
封を切ってみると、懐かしい写真が目に飛び込んできた。
実は私も機関誌の編集委員の一員で、帰国する直前の会議で、表紙
の写真までみんなと一緒に選んだのだが、それがどんな題名でどんな
デザインになるのかは知らずに任期を終えて帰国してしまった。
また、自分の担当した部分の編集は一応終えて、最終校正を残った編
集委員に託して帰国したので、どんな機関誌になるのか楽しみにして日
本で機関誌の到着を待っていた。
この部分は私が担当したところなのだが、私が残してきた原稿とは
内容は同じなのだが、デザインが一新されていた。
美術担当の編集委員、ネモが私の拙いセンスを一掃して素晴らしい
レイアウトに仕上げてくれた。さすがである。
編集後記にも私の足跡を残していただいた。
帰国して3カ月以上経過し、サモアの記憶と非焼け跡が薄れかけて
来たときに、サモアの鮮明な記憶を再び呼び起こしてくれた、ありが
たいプレゼントだった。