以前、書いた記事ですが再投稿しますね。

ご自身のおクルマでこのエンジンチェックランプが点灯・点滅し、業界関係者から説明を受ける際の基本的な知識としてご確認ください。




よく「黄色のエキゾースト警告灯が点灯したけど、このまま走り続けても大丈夫でしょうか?」とお問い合わせがあります。

少し解り易く、かつ、かなり内容を端折って説明させていただきます。


エンジンチェックランプは、日本語のフォルクスワーゲン取扱説明書では、「エキゾースト警告灯」となっておりますが、実際は「エンジンマネージメントシステム」の警告灯です。

エンジンコンピューター(EUC)内ではこの項目(エンジンマネージメント)にて約1000個ほどのコード管理(数値管理)を行っております。

※モニターされる標準的なエリアは下記です。
〇ミスファイアの検知
〇燃料系統性能
〇構成部品性能



大凡ゴルフ4の場合で、数値管理を行う対象のセンサー類は8個、運転環境入力に伴う付属入力データーで7個。

対して出力対象装置は7個、付帯の対象は5個となっています。


各センサーについては基本的な基準値がプログラム上に設定されており、センサーの計測対象及びセンサー自体の不具合が原因により、基準値外の数値が入力された場合において、「フリーズフレーム」としてECU内部に記録されていきます。


その「フリーズフレーム ※1」内でもドライバーに注意を促し、点検の必要性がある際は、メーター内の「エンジンチェックランプ ※2」を点灯させる訳です。

※1:「フリーズフレーム」の呼称は、通常は業界用語でDTC(ダイアグノステック トラブル コード)と呼んでます。故障個所発見と推定される原因特定へのファーストアプローチと言うとより分かり易いでしょうか、、


※2:故障表示ランプ(MIL)とも呼びます。
ABS警告灯やエアーバック警告灯など、メーター内部の各警告灯のことです。
→DTCであってもMILと連動するフォルトと、そうでないフォルトがあります。


但し、このチェックランプ(故障表示ランプ(MIL))もエンジンコンピューター内の「自己診断プログラム」により一定動作後(ウォームアップサイクルと呼びます。)に消えるパターンがあります。

凡そエンジンの始動サイクル(キーオン~暖機~キーオフ)を一定回数(フリーズフレームによって消去設定サイクルが異なります。)繰り返してチェックランプが消灯した場合は、暫く経過観察で良いと思います。

※ウォームアップサイクルとは、エンジン始動時より22度以上水温上昇、及び、冷却水温が70度以上で1回とカウントします。


このエンジンチェックランプの消えたり点灯したりは、全てプログラムの規定通りに動作しています。

なんとなく点灯して、なんとなく消灯していることは絶対にありえない訳です。

よく、「勝手に直って良かったですね、お客様の日頃の行いが良かったからですよ」とか「おクルマの機嫌が良くなって良かったですね。」と言う説明を業者から受けた、と言うお話しを伺います。

(※中古車を保証付きで購入し、保証期間内のメンテナンスで多いやり取りの様です。)

全くいい加減ですね。



また安易に「コンピュータ本体の故障」と初めから何も点検せずに決めつける業者も多いようです。

(※中古車の保証期間が終了した場合に多い説明の様です。)




明確かつ分かり易い説明は、たとえあなたがメカに関して素人であっても、すっと心に入る筈です。



輸入車を購入するに際して、より専門的なメンテナンスに関する知識を持つ業者を選ぶ事が、非常に大事になってきています。