本日のお題「愛、アムール」
こんばんはGWいかがお過ごしですか?わたくしは娘の引越しとワンコのお出かけで1本も映画鑑賞に行けていません。「レヴェナント」も「スポットライト」も「ルーム」も見られずに終わってしまいそうです本日はフランスの話題作から「最強のふたり」の少し後に公開されたこの作品を。2012年公開の仏、独、墺合作映画。アカデミー外国語映画賞受賞作ジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)とアンヌ(エマニュエル・リヴァ)は音楽家の素敵な夫婦。趣味豊かな悠々自適の老後を謳歌していますが、ある日アンヌが病を得て入院します。ちょっとした手術のはずが上手くいかず、アンヌは体が不自由になってしまいます。愛する妻のために自宅での献身的な介護を始めたジョルジュですが、アンヌの病状は進み、認知症の症状まで現れてきます。仕事が忙しい娘のエヴァ(イザベル・ユペール)もなかなか寄り付かず、孤独を深めていくジョルジュは徐々にアンヌに苛立ちを感じるようになり…最近日本でも問題になっている「男性介護者」が主人公の映画です。身近に要介護者、介護者がいると身につまされるお話ですね。最近立て続けに男性介護者による妻の殺害事件が報道されました。母親や奥さんを介護する男性は、他者に応援を求めず自分で全てやろうとしてしまいがちなんですね。相手を一番理解して愛してるのはこの自分という自負と、できるだけ今まで通りでいて欲しい、今まで通りの生活をさせてあげたいという愛情。それがお互いを追い詰めていく。そしてこの世代の男性には妻は自分が守らないといけないという呪縛もあるように思います。母のケアマネージャーさんが「奥さんのデイサービスについてくる旦那さんがいる」と笑ってましたが…ケアマネージャーさんや介護スタッフがいろいろアドバイスしても、「私の大事な妻のことをパートのおばちゃんがツベコベ言うな」と一喝されてしまうことも多いようですね。女は比較的現実的な生き物ですから、介護は一人でできないということをすぐに理解するのですが男性はジョルジュのような罠に陥ってしまうケースが多いようですね。宣伝文句には「壮絶な愛の決断」とか「至高の愛の物語」とか謳われていますが、高齢化社会では普遍的なテーマであると思います。その普遍的なテーマを可憐さを感じさせるリヴァと老いてなお色気を醸し出すトランティニャンが演じることにより究極の「AMOUR」を描いた作品になり得たのかなぁと思いますが… ジョルジュの選択の衝撃は立場によって感じ方が違うでしょうね。わたくしはそれほど驚きませんでした。愛の形も幸せの形も人それぞれ。スパッと割り切れるものではありません。でもこの最後は「二人にとっては幸せだった」とは単純には思えません。トランティニャンは言わずと知れた「男と女」のレーサーさんですが、地味に長く活躍していますね。最近はお嬢さんのマリー・トランティニャンの悲劇的な最期がニュースになってましたね。リヴァはフランス映画には詳しくないので知識はありませんが、この映画のアンヌはジョルジュが守ってあげたかったのがわかるような愛らしい老婦人を好演していました。そして監督のミヒャエル・ハネケ。こんな「愛の物語」も作れるんだ!といったところでしょうか?初見は「ピアニスト」だったかな?娘役のイザベル・ユペール(ご贔屓です)が変態チックな女性を演じていました。「白いリボン」でも人間の悪意をデフォルメした演出がなんかヤな感じだったなぁ。ラストシーン。「奥さん元気になったんや?」といった我が家のtomさん。GW中に一緒に見られるのは「ズートピア」くらいかなぁ?と思いながら★★★★☆にほんブログ村ポチッとよろしく