第1章
1話日常
とある晴れた夏の日の午後、そよぐ風が涼しく昼寝所を探している男の子のところに田舎の辺境なむらには、似合わないような深紅に白い文字でエミリアと書かれたスカーフを巻いた少女が男の子を探していたのか、かけよりいつものように強気な態度で男の子に説教を始めた。
「レイトまた稽古サボって、そんなんじゃいつになっても帝都にいけないよ!」いつからかこの村では、帝都にのぼる若者を減らすために村長が決めた決まりがあった。
「いいんだよ、どうせ俺の母ちゃんには、だれも勝てやしないんだからよ」その約束とは、今は珍しいヴァンパイアハンターのレイトの母親から一本とることである。
「第一ヴァンパイアなんて化け物狩る母ちゃんだぜ、母ちゃん自体が化け物みたいなもんだろ」飄々とした性格のレイトは、毎日母親に挑んでは、負け続けているので帝都にいくのをあきらめていた。
「誰が化け物だって?ゴチン☆」
「いってなー、て、かッ母ちゃん」突然自分の後ろに現れた母親に驚きを隠せずにいるレイトの横でエミリアが行儀よくお辞儀をし、挨拶を始めた。
「こんにちわマリアさん、朝のお稽古お疲れ様でした。」
「エミリアは、行儀もよくてうちのバカレイトと比べていい子ね~、もういっそうちのレイトと子供を持ってくれないかしら。」
「変なこというなよ母ちゃん!」呆気にとられるレイトの横でまんざらでもなさそうに顔をあからめて下をむいているエミリアがそのまま顔を上げずに早歩きでその場を去ってしまった。
「いつものことだけど、エミリアからかうのやめろよ母ちゃん!」もう、習慣化してしまったこのやりとりどうにか止めさせようとするがむなしく。
「だって、おもしろいんだもん」よくレイトとマリアは、似ているといわれるが、レイトの飄々とした性格は、母譲りのものなのだろう。
「いい年したおばさんがだもんなんてむりあるだろ、いてぇー」叩かれるとわかっていたが押さえきれず言ってしまったレイトの頭に容赦なく拳が降ってきた。
「あんた最近稽古に来ないけど、帝都にいくのあきらめたのかい?」マリアは、毎朝村の子供たちに剣術を教えている。
「まぁな、この村でのんびり暮らすのも悪くないかなって思ってさ」レイトは、雲一つない青い空見上げながらつぶやいた。 ゴチン☆
「いってーな、今叩くタイミングじゃねーだろ!」叩かれる理由もない不等差をうったえたが。
「15年しか生きてないガキがなにじじくさいこといってんのさ」と説教されてしまった。
「明日からは、ちゃんと稽古きなよ」夜のしたくがあるんだといって手を振り去っていくマリアに。
「手を抜いてくれるならな」といってみたが後ろも向かずに腕をクロスして返事を見せた。
そんなこんなでレイトの最後のいつもの日常は、終わりを告げた。
その数日前
銀色の鎧を均等に並べてある小さな舞踏会ぐらいは、開けるであろう帝都のお城の一室で騎手長とその部下の数名がなにやら怪しげな計画をたてていた。
「扉の最後のかけらも集まり、ついに我々の祈願が成就されようとしている残るは、後鍵だけだあの忌々しきヴァンパイアハンターめ…待っていろ、この手で始末してやる、マリア!」