【東方天戦録】(9章~11章まで。12章からは次の投稿になります。)
ーーーーーーーーーーー~もくじ~ーーーーーーーーーーーーーーーーー
9章  鈍く光る石      I11章 地の誓い 
10章 眠り覚ます邪悪    I
外伝2 重なる欠片      I
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【東方天戦録 ~9章 鈍く光る石~】

「…作戦は失敗した。」
と、魔理沙は静かな声で喋る。
『そうか…期待していたのに残念だな…』
通信で音声が届く。
「すまない。想定外だった。まさかアリスが殺られるとはな。」
『それで、琥珀は取ってきたのか?』
「ああ、もちろんだ。こいつの用途はよくわからないからお前の能力で確かめてくれ。」
先程、戦死したアリスの人形から【霊石】である「琥珀」を受け取った魔理沙は「琥珀」の能力を確かめる為、アジトへ急いだ。


「しまった!」
文が叫ぶのをよそに、周囲の猛毒蜂が一斉に襲いかかる。
「ルーミアさん!すぐに逃げてください!」
小傘が言う。
「わ、わかったのだー!」
ルーミアは黒い塊となり、凄いはやさで真上へと飛んでいく。
すると霊夢が怒りながら
「ちょっ、あんた勝手な事を言わないでよ!」
「いいえ、いいのです!霊夢さん!」
小傘が上を指さすとそこには大量の猛毒蜂に追われる黒い塊の姿があった。
「あ、あれは…」
文が上を見上げていう。
すると、衣玖が
「なるほど…蜂は黒く動く物を敵だと感知して追う習性がある…それを利用したのね」
「へぇ、ナイス指示よ小傘!」
霊夢がさっきの態度とは全く違う態度で言う。
「こ、これは前に本で読んで…」
「いいのよ、小傘。さぁ、反撃よ!」
お祓い棒を片手に、お札を片手に。
そして、「博麗」と書かれた札を周囲に張り巡らせる。
【霊幻~ユグドラシル~】
札からは大樹が伸び、巨大な龍の形になる。
そして霊夢は内ポケットからとある"石"を上へかざす。
「霊石!翡翠(エメラルド)!」
龍の形をした大樹から翠色のオーラがほとばしる。
「な、なんだと…あれは…あれはユグドラシル…」
リグルが震えながら言う。
「リグル、あれはなんなんだ?」
「チ、チルノ…あれは樹神龍とも呼ばれた龍…ユグドラシル…」
チルノはリグルの顔がだんだんと青くなっていくのが見えた。
「チルノのちゃん…逃げようよ…」
大妖精が泣きながらいう。
「に、逃げるんだよーん!」
「あ、あんの野郎!逃げやがった!」
すると、ユグドラシルから眩い光が解き放たれる。
その光ーいや、光線は逃げたチルノの羽を貫き、大地もろとも破壊した。
「ぐ…、覚えてろよ!」
リグルと大妖精は黒こげになったチルノを担いで逃げていった。
そしてメディスンの姿は既に無かった。

「逃げるの疲れたのだー…」
ルーミアはぐったりと倒れている中、文は
「霊夢さん、あのドラゴンどうすれば使えるんですか!?」
目をキラキラと輝かせて問う。
「普通の人では無理よ」
「じゃあ鴉の私は無理なのですか!?」
「あー、もううるさいわよ」
ここで小傘も石を拾ったのを思い出した。
形がとても良く、正三角形をした石だった為、拾っておいたのだった。
「私もこの石からドラゴンが…なーんてね…」
先程の霊夢の真似をして手を弱々しく上にかざす。
すると、小傘が薄暗い霧に包まれた。
「え!?小傘さん!どうしたのですか!」
いち早く異変に気がついた衣玖が助けに入ろうとする。
「待って、敵の奇襲かもしれないわ!」
霊夢は紫がまた奇襲をしてきたのかもしれないと思い、警戒した。
「あ…ああああ…ああああああ!」
小傘が呻き声を上げる。
する薄暗い霧が弾け飛び、波動となり強風を発する。
「「小傘(さん)!!」」
だが、小傘には怪我もなく、敵の奇襲ではなかった。
何の異変もなかった。
ただ、一つを除いては。
「あ…れは…まさか…」
霊夢が目を見開いて言う。
「なぜ、あれが…なぜ…!?」
「おい霊夢、どうしたんだー?」
萃香が驚いた表情で言う。
どうやら酔いは覚めたようだ。
「あれは…封じられし魔剣…【魔剣 サバクタニ】!!」
小傘の手には闇色の剣が握られていた。
「な、なに…これ…」
小傘が驚くのも余所に、【魔剣サバクタニ】は気味の悪い闇色に輝き、言葉を発した。
『誰だ…我を呼び覚ます者は…』

続。
【別の状況】
~地族~
大妖精
チルノ
リグル・ナイトバグ
メディスン・メランコリー
アリス・マーガトロイド【戦死】
霧雨 魔理沙『黄金石』『琥珀』

~天族~
宮古 芳香
霍 青蛾
封獣 ぬえ
鬼人 正邪
少名 針妙丸
星熊 勇儀【戦死】
霊烏路 空【縮小状態】
比那名居 天子【仮】

~霊族~
博麗 霊夢『翡翠【樹龍ユグドラシル】』
伊吹 萃香
永江 衣玖
比那名居 天子
多々良 小傘『???【魔剣サバクタニ】』
ルーミア
射命丸 文

~謎の組織~
操られし龍神
操られし八雲 紫
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【東方天戦録 ~10章 眠り覚ます邪悪~】


天子、正邪、針妙丸はアジトへと向かっていた。
「みんな無事だといいんだけど…」
アジトにいたメンバーは少なく、ましては勇儀がテリトリーで敵の爆発を抑えてくれたから無事だとは思ったが、やはり心配であった。
「大丈夫だ、天子。あいつらはあんなんでは死なねぇよ」
「そうよね。」
歩いていくと、完全に崩れて跡形もないアジトが見えた。
そこには何人かの少女がいた。
「あ、ぬえ。無事か?」
正邪が駆け寄る。
「私は大丈夫なんだけど…」
その言葉を聞き周囲をみると地形が崩れ、アジトの復興は無理そうであった。
「あの兵器人間の爆発の威力…勇儀姉さんのテリトリー内であってもここまで破壊するのか…」
考えただけでもその威力はおぞましいものであった。
天族ではかなり強い勇儀の結界が貫かれ、アジトまで崩壊する爆発の威力。
そしてあの兵器…いや人間は里の人間…
それを操っていた奴は瞬間移動をも使った。
「とにかく、この状態で地族との戦闘になったらまずい。別の場所へ移動するか」
その時、近くの廃墟から物音がした。
「私が見にいってきます」
「ああ。お前の能力が役立つ時だな、ぬえ」
ぬえは飛んでその廃墟に向かった。


「今帰った。」
コツコツ、とブーツの音を立てて歩いてくる一人の少女。
「待っていたよ。では早速【琥珀】の能力を確かめてみるよ」
そう言って魔理沙から【霊石】である【琥珀】を受け取るのは森近 霧之介。
「お前のみただけで物の使い道がわかる能力?だっけ?あれが役にたつなんてな」
「う、うるせ。お前の武器の使い方を教えたのも僕なんだぞ」
「たしかに、あんな変なのからマスタースパークが撃てるなんてな。私でも驚いたぜ」
すると、後ろにある扉がバン!と開いた。
「魔理沙さん…時間。」
「飯ですよー飯ー!魔理沙さんの喰っちまいますよー?」
「なんだ…さとりと小町か。」
そこには同じ地族である「古明地 さとり」と「小野塚 小町」の姿があった。
「なんだとはなんだ!私らじきじきのお迎えだぞ!」
「小町…貴女少し五月蠅いわよ。あと、魔理沙さんからお礼としてご飯のおかず貰おうと考えてるでしょ」
「げげっ!いやぁ~そんなことは~」
顔中汗だらけの小町。
「先、喰っててくれ。私はこの石を調べるんでな。ボスにも言っといてくれ」
「了解した…。」
「わかったよー!ただしご飯を半分…」
「キノコなら半分わけてあげるぜ」
「魔理沙さんそういって前に私に笑い茸食べさせましたよね!?」
「小町。次は椛さんを探しに行く。早く」
小町はさとりに引っ張られ、部屋から出て行った。
すると霧之介が魔理沙の肩をつつく。
「わかったよ。この霊石についてね」


一方、霊夢達は小傘が拾った正三角形の石を上にかざすと【魔剣サバクタニ】が出現し、戦闘体制に入っていた。
『誰だ…我を呼び覚ます者は…』
「魔剣サバクタニ…いえ、冥界の魔獣サバクタニ。今度こそきっちり封印を…」
『また、お前か。あいにくその封印とやらはいとも簡単に解かれてしまったがな』
「今度は封印ではなくて成敗がいいかしら?」
『まぁ待て…我は何もする気はない』
サバクタニには不適な笑いをうかべる。
剣なのに笑っているのがはっきりとわかる。
『それに、いま我に攻撃してみろ…この少女がどうなるかな?』
「ひっ…」
小傘が驚く。
「お前…!」
『冗談だ、冗談。お前が何もしなければ我はこやつの武器として動くわ。喋るのも疲れるからまたな』
するとサバクタニはごくふつうな剣に戻った。
暗黒のオーラに包まれた剣は全然ふつうではないが。
「れ、れ、れ、れ、霊夢さん…こ、これはど、ど、どうすれ…ばばばばば」
小傘は目をくるくると回し、霊夢に必死になって聞いてくる。
「変な事はしなければ大丈夫そうね。念の為、お札を持っていなさい。」
「わ、わかりました…」
こうしてなんとか落着したが、いつ暴走するかわからないサバクタニにも警戒するようになってしまった。



【族別の状況】
~地族~
大妖精
チルノ
リグル・ナイトバグ
メディスン・メランコリー
アリス・マーガトロイド【戦死】
霧雨 魔理沙『黄金石』『琥珀』
古明地 さとり
小野塚 小町

~天族~
宮古 芳香
霍 青蛾
封獣 ぬえ
鬼人 正邪
少名 針妙丸
星熊 勇儀【戦死】
霊烏路 空【縮小状態】
比那名居 天子【仮】

~霊族~
博麗 霊夢『翡翠【樹龍ユグドラシル】』
伊吹 萃香
永江 衣玖
比那名居 天子
多々良 小傘『???【魔剣サバクタニ】』
ルーミア
射命丸 文

~謎の組織~
操られし龍神
操られし八雲 紫
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【東方天戦録 ~外伝2 重なる欠片~】


「なるほどな…お前は外の世界の者なのか」
吸血鬼であるレミリアが静かに言う。
「そうなんですが、なぜここにきたのかがわからなくてですね…」
と、水無月。
「おっと、余り大きい声を出さないように…」
そう、ここは小さな廃墟である。
二人は敵の目を避ける為にここに来たのであった。
「…とりあえず自分が話せる事は全て話しましたよ」
「まぁ、そう早まるな。本当の目的はこれではないわ」
水無月は嫌な気がした。
「な、なにをするんですか」
「お前はまだ能力がなさそうだ。それじゃ少しの戦力にもならないわ。」
「能力…ですか?」
能力、それは幻想郷では誰もが持っている能力。(里の人間など一部を除く。)
レミリアはそう、水無月に言った。
「それで、私は運命を操る能力があるわ」
「なにそのチート能力…」
「ただ、運命を操れても私が望んで運命を変えることはできないわ」
「あれ?チート能力じゃなかった」
水無月は独り言を言う。
「能力はどんな時も都合よく使えるものではない。簡単に説明すると、私がどうこうと言っても運命は変わらない。相手がどうなってほしいだとか密かに思うだけで変わったりもするけどね。だからこの能力を使ってお前にも能力をつけてやりたいんだが…」
何を言っているんだ?
俺に能力…?
「は…」
息を飲む。
「ちょーーーーーかっけぇんですけどぉ!」
水無月は思わず叫んでしまった。
「わ、馬鹿!うるさい!」
すると周囲から物音が聞こえた。
「あ。まずい。今能力がない段階だと俺死ぬんじゃ…?」
廃墟の扉が開く。
ギシギシと今にも壊れそうな音を立てて。
だが、そこには人の姿はなかった。
「誰もいないみたいですね…」
「油断は禁物よ水無月。相手はどんな能力があるかわからないのよ?」
すると、真後ろから肩を叩かれた。
「うっああああぁぁぁぁああああ!?」
「やっほー。さすが師匠。師匠は驚きませんねー」
そこには天族である「封獣 ぬえ」がいた。
「やっぱ貴女か。正体不明にする能力の悪用はあまりよくないわよ」
そこで横で気絶している水無月を見つける。
「彼…死んでませんよね?」
「このショックで能力を得てくれたらいいんだけどね…」
レミリアはぬえから天族のアジトが崩壊している事を聞き、水無月を連れてアジトへ向かった。



五月雨と椛は地族のアジトへ着いた。
「結構凄いアジトだなここ」
「当たり前ですよ。地族のボスが乾を…あ、これは禁句でした」
そう言われるとかなり気になるが、しつこく聞かないことにした。
「とりあえず、武器を貰いましょ」
椛に連れられ、武器庫に連れてこられる。
そこは敢然なる密室。
そして周囲には先が光る剣や斧、槍が大量に置いてあった。
「うお…こんなにあるのか」
「触ってはいけませんよ。これは横にあるパスワードを入力してロックを解かないと電流が流れます」
「危なっ…」
その部屋に光が差し込む場所もない。
…もしかして拷問部屋で俺を捕らえて何かする気か?
いや、考えすぎか…
「これなんてどうです?」
そこには大剣があった。
「俺には向いてないかも。武器、かぁ…」
武器庫の横に古びた傘が置いてあるのに気がついた。
「これも武器か?」
「いえ、たぶんそれは誰かの忘れ物だと…」
五月雨が傘を持つとその傘が変形性し、傘がライフルの形になった。
「え…」
「あれ…」
傘が武器?
なんてハイテクな物があるんだよ幻想郷。
これ人間界にあったら暗殺とか凄い増えてただろう…
「それは普通の傘のはずです…」
流石幻想郷。普通の傘がライフルに…って、あれ?
五月雨が重なるを置くと傘はライフルから元の形に戻っていた。
「おかしいですね…」
椛がもっても傘の形は変わらない。
「まさか、五月雨さんの能力とかですかね?」
なぜ、人間の俺に能力が!?
「わからない…もしかしたらそうなのかもしれないな」
すると武器庫の扉が勢いよく開く。
「なーんだ、ここにいたのか椛ー!」
「探しましたよ…ご飯のお時間です。」
そこには「古明地 さとり」と「小野塚 小町」がいた。
「あー!お二人さんでウフフな時間でも過ごしてたんですか!失礼!」
「相変わらずうるさい。扉も強くあけすぎ。あと、心を読みましたが、どうやら武器を選んでいたそうですね」
「私の勘違い…!?」
二人の漫才のような会話についつい笑ってしまう。
「そして、そこにいる彼は新人。能力があるのかもって悩んでる…」
「な、なんでわかったんだ?」
五月雨は問う。
「私は心を読む能力がありますので」
「ご飯かー。ちょうどいいですね。ボスに五月雨を紹介しましょう」
五月雨は手に残った不思議な感覚が残っているまま食事へと向かった。


【東方天戦録11章に続く。】
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【東方天戦録 ~十一章 地の誓い~】


「それで…琥珀はどんな能力があるんだ?」
普通の魔法使い、霧雨 魔理沙が森近 霧之介に問う。
「おそらくだが、この石には恐竜が封じられているね」
霧之介は真剣な表情で言う。
「ぷっ…ははっ…」
魔理沙は笑った。
「な、何がおかしいんだっ!」
「いやー、こういうのは嫌いじゃないぜ。ただな、1つ気になってな」
「なんだ?」
「アリスがこの石の能力を使っていたら負けていなかったと思うんだ」
確かに、アリスは琥珀を持っていながらも使った形跡はなかった。
火薬の匂いがした人形が散らばっていたので、不意打ちされて使う前に殺されたとは考えにくい。
「確かに…そうだな。」
「これ、もしかして使えないんじゃないんかなーってさ」
「うーん、恐竜、かぁ。これどうするか…」
綺麗に輝く琥珀を虫眼鏡というアイテムで細かく調べる霧之介。
「…割ってみるか?」
「や、やめろっ!貴重な霊石だぞっ!」
「でも、もうこうするしかないよーな」
「大体、君はアリスが殺されたのにまるで動じてないな…」
その言葉を言うと、魔理沙は帽子を深くかぶった。
「…別になんとも思ってない訳じゃないんだぜ…ただ…ただ今ここでアリスの死を悲しんでても何も意味なく時間がすぎるだけだぜ…」
「…悪かったよ」
「私は…絶対に許さない…アリスを殺した奴を…ただそんな事を考えても無駄なんだぜ。強くならなければ…いけ…ないんだぜ…」
床に一粒の水が落ちる。
静まった部屋にはポタ、という音が響く。
「ん…だから戦闘に向いてない霧之介は、私の道具のサポートを頼むぜ」
「…わかったよ。琥珀の中身の召還方法を必ずみつける…約束するさ」
「おうっ!」

二人は食堂に行くと、そこには見知らぬ少年がいた。
「ん?なんだお前、天族の生贄か?」
「あ、いえ、違います。自分は五月雨という者で…」
「地族か?」
「ああ。そいつは新しい地族に一員だよ。」
背後から声がする。
「あ、ボス!おつかれさんでーす!」
小町が言う。
「ああ。お疲れ様。今日も全員無事か?」
「はい!アジトにいるのはあたい達だけですが!みんな敵軍の様子見に行ってます!」
ボスと呼ばれていた人が自分のところへ近づいてくる。
「お前が五月雨か。話は聞いてるぞ。よろしくな」
「あ、はい!よろしくです!」
「私は地族のボス、八坂 神奈子だ。ボスとでも呼んでくれ」
と、神奈子は言う。
「私もよろしく頼むぞ!」
すると、手をがっちりと魔理沙に握られた。
自分の手からペキ、という音が聞こえたが大丈夫であろう。たぶん。
「皆さん、ご飯にしましょう!」
椛が明るい笑顔で言う
「そうだな。食べるか。」
「あ、自分もいいんですか?」
「いい…さみだれ、仲間。問題ない。」
さとりが言う。
「お、おう。じゃあいただきま…」
フォークを手に取ると、フォークが三つ叉の槍へと変化した。
「!?」
みんなが驚く。
「わ、わ!なんなんだよこれ!」
傘といい、フォークといい触ると物が変化している。
一体なんなんだろう。
「どうした!なにがあった!」
魔理沙が叫ぶ。
「わ、わからないです。なんか今日、傘にも触れましたが傘も銃に変化して…」
「能力、だな。」
神奈子がいう。
「能力、ですか?」
「ああ。人それぞれ固有にある能力の事だ。私は乾を創造する能力があるぞ」
「じゃあ、自分のは触れた物を武器にする能力、ですかね?」
「おそらく…な。コントロールできてないようだがな。」
驚いた。
普通の人間に能力があるなんて。
能力なんかは漫画やアニメの世界のものだと思いこんでいた。
「それでは不便だろう。椛、今日から食事やらを手伝ってやれ。」
「わ、私ですかっ?」
「ああ。五月雨を助けたのも椛だからな。」
「…悪い。世話になる…その…椛。」
五月雨が三つ叉の槍を置くと、槍はフォークに戻る。
「私が食べさせてあげますね。ほら、口あけてください。」
…恥ずかしい。
流石に普通の人間でもあり、思春期でもある五月雨は少し照れていた。
「このまま夜のお手伝いもー、なーんてな!」
ゴツン!とげんこつをさとりが小町へする。
「小町…あなた卑猥な考えが多すぎです。さみだれさんは恐らくそんな人間ではないですよ。心読めるんでわかります。」
まずい。照れてるなんて言われたら恥ずか死をしそうだ。
無情…無情…何も考えるな五月雨!
「さみだれさん…何を考えて…」
さとりが赤面する。
「えっ!え!?」
「かーっかっかー!やっぱり変な事考えてたんだなー五月雨ー!」
やけに馴れ馴れしい人だな、この人。
でも、何も考えていないはず…
「椛さん…一応気をつけてください…特にお風呂とかでのお手伝いでは。」
「それは自分ひとりで大丈夫ですぅぅぅぅううううう!」
地族に入ったものの、初日から煽られまくりの五月雨であった。


【別の状況】
~地族~
八坂 神奈子【ボス】
大妖精
チルノ
リグル・ナイトバグ
メディスン・メランコリー
アリス・マーガトロイド【戦死】
霧雨 魔理沙『黄金石』『琥珀』
古明地 さとり
小野塚 小町
五月雨


~天族~
宮古 芳香
霍 青蛾
封獣 ぬえ
鬼人 正邪
少名 針妙丸
星熊 勇儀【戦死】
霊烏路 空【縮小状態】
比那名居 天子【仮】

~霊族~
博麗 霊夢『翡翠【樹龍ユグドラシル】』
伊吹 萃香
永江 衣玖
比那名居 天子
多々良 小傘『???【魔剣サバクタニ】』
ルーミア
射命丸 文

~謎の組織~
操られし龍神
操られし八雲 紫