がんの名医ががん患者になって伝えたかったこと & 俺のBakery

先日、がんの名医で『余命半年』の宣告をされ、ご自身ががんになってしまわれたお医者さま（西村元一医師）の本を読んだ。
ご自身が胃がんを患って、患者の立場になって初めてわかったことをまとめている本だ。

なお、ご自身は、大腸がん治療に携わっていらっしゃったので、『大腸がんには絶対にかかってはいけない』と思って、大腸がんの検査はちゃんとやっていたけれど、胃がん検診（胃カメラ）は『（医者だから）いつでも受けられる』『忙しい』『症状がない』『自分は大丈夫』っていう気持ちから、6年間受けてなかったそう…。

これは、お医者さまがよくおちいるワナで、がんを他人事としてとらえがちで、自分は検診を受けているフリをして、みんなに検診を勧めていたんですって…。

改めて、『毎年検診をすること』『早期発見』が重要だと納得させられたよ。。

この本を読んで、私も共感する部分、ウンウンと頷ける部分がたくさんあったのでご紹介したいなって思います

抗がん剤の副作用のことも、ご自身で経験してみてイメージしていたものと随分違っていたそう。

例えば、TS-1。（口腔内崩壊錠）
お水がなくても唾液だけで服用できる（口の中でラムネのように溶けるお薬）で、溶け出すと甘くなるのが特徴。
多分、製薬会社は『飲みやすいお薬』をうたってるんだと思う。。。
西村先生も、医師として患者さんに対して、とても有用なお薬だと思って処方してたけど、ご自身が飲んでみて、ご自分と同じように有難迷惑な薬だと思っている人がいることを知ったそう。
このお薬、私も経験したけど、味覚障害で甘味の感じ方がおかしくなってると、とっても飲みづらいの

私も、口の中でなるべく溶かさずに、一気に喉の奥に押し込んで「えいっ」て飲み込んでたの。

時々失敗して、へーんな甘味が残ったりして気持ち悪かったけどね…。
西村先生も、時々失敗して、喉の奥に止まっちゃって辛い思いをしていたそう。

〜ご自身が患者になってみて、医療者に伝えたいこと〜

① 患者は告知を受けた日から生活が一変するということ、そして、"死"を意識するということ。
"終わり"というものを意識するということ。
（人生の終点を考える）

私も、がんを告知されるまでは自分が死ぬことなんて考えたことなかった…。
告知されて初めて、「あ…。人間って死ぬんだ…。」って"死"のことを意識したよ…。

② 今まで当たり前に思ってた『いずれあとで…』がなくなる。前倒しに考えていかなければならなくなる。
こなせるものから順番にこなしていかないといけない。

③ 治療を受けている人にとっては、全てにおいて治療が優先。患者に土日など休みはない。
（週末だから会うのは来週にしましょうと言われても、患者によっては通用しない）

治療の選択肢はあっても、選択をしたならば、やり直しがきかない。命がかかっているので、慎重に
神頼みでも何でもあり
（私もがん封じ行ったーー！西村先生も行ったそう。）

④ 患者の気持ちは日々（場合によっては1日のなかでも）変化する。
まるで、激しく変わるお天気のよう。
ちょっとしたことで一喜一憂。

一番の手立ては、悪いニュースを良いニュースで打ち消していくこと。良いニュースの方を少しだけ多くすることができれば、気分が少しでも晴れる。
（七転び八起き、九転十起のように。一夜の台風の後の澄み切った晴天のように。）

⑤ 人間、がんを抱えると、いろいろな『フリ』をする。本人も、家族も、親しい人も…。

医者に嫌われたくないから、家族に嫌われたくないから…。
いい患者の『フリ』、
わかっているつもり、
仕事場では、来年という時間があるのが当然のような、来年もあるさという『フリ』、
お互いどうしでは、悲しんでなどいない『フリ』、
自分自身に対しても、怖がってなどいない『フリ』、
病院では意思決定がすぐできて、迷わず治療に進んでいける『フリ』。。。

診察室に患者が入ってくると、医師は、「どうですか？」ってつい何の疑問も持たないで、挨拶のように言ってしまう。👨‍⚕️

でも、そう聞かれれば、

「はい、大丈夫です。」と答えてしまうのが人というものだそう。

私はあまり深く考えたことがなかったけれど、これは、ある意味、医師がその言葉を強いている、患者は『患者のフリ』を強いられてるんですって。。

『フリ』が自分を形づくり、強くしている面もあるし、『フリ』をしていることで元気でいられる可能性もある。
でも、そればかりでは疲れちゃうし、時には力が出なくなっちゃう。

患者は、見かけ以上に強がっている。
辛く、我慢をしているかもしれない
（医者が強いている）

だから、医療者は患者の『フリ』に気がつかなければいけないって西村先生はおっしゃってる。
（こんなに患者のことを理解してくださる先生がいらっしゃれば、ほんと、感激。）

〜『良い患者のフリ』をする患者と『わかっているフリ』をする医療者〜

西村先生は、よく患者に

「がん治療を受けたことがないのに、どうしてそこまでわかるの？」って聞かれたそう。

その時正直なところ、がんを経験したことがないのに、知ったかぶりをしているなって思うことがあったんですって。

また、「先生、でもがんになったことがないあんたらに、俺の気持ち、わからんやろ……」

とも言われたこともあって、返す言葉が見つからなかったそう。

『がんを知っているフリ』『患者さんのことをわかっているフリ』をしながら治療を進めてたのかなって思ったって。。

西村先生によると、
医者も実は、『知っているフリ』『わかっているフリ』をしているに過ぎない

いろいろな『フリ』をする患者×知っている『フリ』をする医療者＝いろいろな"ズレ"

患者と、医療者はお互いに無理をしているので、"ズレ"を少しでも減らしていかなければいけない。
でも、患者の私も思うけど、なかなか、実際のところ、この"ズレ"を埋めることは難しいんだろうなって思う。

そこで

〜医師が患者となって、患者さんと家族に伝えたいこと〜

医師だけじゃなく、患者も変わらないといけない

なぜって、自分の命は、ある程度自分で責任を持つ覚悟が必要だから

✴︎今まで通り「お任せします。」は成り立たない。

✴︎何も言わないと、何もしてもらえないかもしれない→何も言わない、おとなしい患者ということは、『不自由していません』と言っているようなもの。

↓
何か発言すること。
理解できないことはしっかり確認すること。

✴︎主治医以外に、誰が自分のことを把握しているか確認すること。
（チーム医療が進んできたのはいいことだけど、あまりにも役割分担され過ぎて、トータルで自分のことをわかってくれるのはいったい誰

電子カルテで情報共有はされてるけど、記入の仕方、記載の内容に個人の能力差がものすごく大きく出るそう）

✴︎患者が参加できる、関われる部分があれば、積極的に参加する。

結局、お医者さまと患者とのコミュニケーションが大事っていうことなのかな。。って思った。

西村先生も、この本の中で、『インフォームドコンセント（IC）を医師が患者から〈取る〉』のではなく、ちゃんと話し合って納得しなきゃいけない。っておっしゃってる。

元気な時は、自分一人の力で生きているように錯覚するけど、そんなことは絶対にありえない。
人はひとりでは生きていけない。
みんな誰かが支えてくれているから生きていける。

西村先生は、がん患者になったから患者の気持ちがわかるようになったっておっしゃっているけれど、私もこの本を読んで、お医者さまが考えていることもちょっとだけ理解できたような気がします。

この本を読んで良かったです。ありがとうございました…。って西村先生にお伝えしたかった…。

がんになっちゃったから、がん患者の気持ちがわかるようになったっていうのも、悲しい気持ちになっちゃうけど、西村先生のような患者の気持ちを理解できる素晴らしいお医者さまが増えたらいいなって思う。

それに、（自分の命なんだから）、私も患者としてもっとしっかり自立して、積極的になっていかなきゃって反省した…。

じゃあ、気分を変えて、

今日のおいしいパンのお話

また『俺のBakery & Cafe』で、おいしいパンを買ってきてくれたよ

🍞『マスカルポーネとはちみつ』

1本（1斤） ¥900（税込）

マスカルポーネとはちみつを練りこんだ、リッチな食パン

（1斤¥900は高いよな〜〜〜）

この前食べた『銀座の食パン〜香〜』よりキメがあらくて、もっちりというより軽い感じだったヨ。ほんのり甘かった。

🥪『厚焼きたまごサンドイッチ』 ¥680（税込）

🥪『ヒレかつサンド』 ¥999（税込）

『厚焼きたまごサンドイッチ』の方は、ダンちゃんがこの前食べて、もう一回食べたいって言ってたサンドイッチ。

私も食べてみたら、なるほど、分厚くてすごいボリュームのたまごがしっとりしておいしかった

辛子の味は、それほど感じなかったヨ。

『ヒレかつサンド』 も、ヒレかつが程よく分厚くておいしかったーー

うん食べごたえあったーーー

🥐『プレミアムクロワッサン』 ¥380（1個 税込）

サクサクっとした感じで、バターがきいてた

やっぱ『俺のBakery & Cafe』のパンはおいしくって、また食べたいなーって思っちゃった

おいしいものを食べることは、人生の楽しみだ〜〜〜

ダンちゃん、また買ってきてね

じゃあまたね

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