猫の缶詰

猫の缶詰

猫小説&イラストのページだよ(*^_^*)
Cocoaの飼い猫 サム猫が活躍する
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にゃあ~ん♪
にゃお~ん♪

わかってるようで、
以外に通じない猫の言葉。
発音が難しいからね、猫語は。

猫が得意そうにそう話した
というわけで何だか私ってば
満月の夜
猫語講座を受講してます。

まずは基本挨拶ね
「にゃ^^」
わかるかな?
「やあ」とか「こんにちは」ってな意味だね。

「さあ、やってごらん!」
猫の教えるがままに、私は
よくわからないままにひと鳴き
「にゃ^」

違うよ~それじゃあ
「これは、なんですか?」っていう意味になるよ!
にゃ^^って少し語尾を上げて鳴くんだよ、もう!

次、いくよ!
「にゃあ~ん」

わかるでしょ?
「ご機嫌はいかがですか?」だよね。

やっぱりなんだかわからない。
さあ、ぼくに続いて鳴いてご覧
せ~の「にゃあ~~ん」
私も、なんだかよくわかんないけど
猫になった気持ちで「にゃあ~ん」


「わ~何を言い出すんだよ~!」
猫が急に顔を赤く染めた。
「しっ 下ネタは、ちょっと・・・・・・・ね」

「しっ下ネタ??ねえ、私ってば今なんて言ったの?」
「ぼっぼくの口からそんなこといっ言えないよ・・・」
猫があたふたしながら答えた。

気になる・・・・・
よし、もう一度挑戦!
私は満月に向かって
「にゃああ~ん」と鳴いた。

猫が急に寝転がって
前脚で顔を洗いながら
「ゴロゴロ」と鳴き出した。

「え?えっ?私ってば、
また変なこといったのかな?」

猫は、まだ「ゴロゴロ」と言っている。
さっきまで得意げに講義していたのに
打って変わって
普通の猫に戻ってしまったようだ。

猫が人間の言葉をしゃべるなんて
ちょっと生意気だけど
こうやって、猫らしくしていると
なんだか愛らしい。

闇の静粛の中に猫の声だけがこだまする。
「ゴロニャ~ン、ゴロゴロ・・・」
ん?微かに聞こえる・・・・猫の言葉
ぼくをそんなにも・・・
いや、
ぼくは猫で君は人間だから
かなわぬ恋だよ・・・
そりゃ、ぼくだって
イヤじゃないよ、むしろ君と
一緒になれたら、
どんなに幸せなことか・・・・

そう言ってるのか、言ってないのか
なんだかよくわかんないけど
たしかに
そう聞こえた。



私は、この前買ってきた
猫の缶詰を開けてあげて
転がっている猫の前に置いた。
「はい、どうぞ」

猫はむくっと起き上り
また人間の言葉を喋り始めた。

「も~お腹がすいたって意味じゃにゃいよ!」
にゃあにゃあ
(わかってないな~全く・・・)
猫は、ぶつくさ言いながらも
嬉しそうに猫の缶詰を食べている。

私は、その姿を眺めている。
月は、まだまん丸のままだ。