今(2021年10月現在)ポーランドのワルシャワでショパンコンクールが行われています。
ピアノのコンクールでは世界的に有名で、過去たくさんのピアニストがこのコンクールから羽ばたいていきました。
今一次予選が行われています。
なんと!Youtubeでリアルに配信されています。
そこで、ものすごく驚くことが起こりました…。
コンクールは、
書類音源審査→予備予選→一次予選→・・・と進んでいきます。
一次予選に出られるということはかなりの実力の持ち主。
夕べその映像を見ていた時に、あるお一人のコンテスタントが暗譜が飛んで何度も弾き直しをする、指がもつれて弾けないという今までに見たことがない大事故がありました。
大きいコンクールでこういうことってあまり見かけないです。
だって、みなさん実力あるし場慣れもしていますもの。
一曲目からちょっと大丈夫かな…という傾向はあったんですが、二曲目でほぼ崩壊。
ショパンのエチュード10-2だったかな。
生のライブ配信なので、まさに事件は現場で起きている感。
がんばって!と念じつつ視聴しました。
何とか終わり(終わらせた)次の曲の前のインターバル。
スケルツォ3番を弾く前、少し長い時間目をつぶり座っている姿が印象的でした。
会場からも息をのむような気配が伝わってきます。
だんだん顔が生気あるものに戻ってきた…と思ったら彼女は弾き出しました。
あの状態から次の曲をまっとうに弾き終わるところまで立て直した精神力に感嘆しました。
彼女は失敗した自分を受け入れて今に集中して気持ちを落ち着かせることができたのでしょう。
私はよくクライアントさんにお伝えしていることがあります。
焦ったらいつでも自分の中に戻り集中する。
集中しよう!という思いが邪念になるから、ただ呼吸に集中する。
すると思考が止まる。
それがどれだけ大事か…を目の当たりにした昨夜でした。
今にある大切さが身に沁みました。