私、アユは一応名の知れた大学を卒業後、丸の内にある大手企業に入社し、勝どきに一人暮らしをしている丸の内OLである。
無理して勝どきになんて住んでしまったので、家賃のために仕事しているようなものだが、いいのだ。
私は勝どきという町が好きなのだ。いや、ちがう、勝どきに住んでいる自分が好きなのだ。
疲れ果てて仕事から帰ってきても、ベランダから見える夜景を見ながらワインを飲む幸せよ・・・
ああ生きててよかったと思う瞬間である。
とまぁ、この数行でお気づきかもしれないが、年々プライドだけでかくなっているアラサー女子が私だ。
アラサーじゃなかった、ジャストサーティーだ。そう、年齢は30歳ですわたくし。
一見何一つ不自由なく生活しているようにも見えるが、仕事に一筋だったため、恋愛という恋愛をしてこなかった。
かれこれちゃんと付き合った彼氏は5年以上いない。クリスマスは7年間一人で過ごしている。
かわいそうですか?
いいんですよ率直な意見を言っていただいて。
しかし正直なところ、恋愛しなきゃ~彼氏作らなきゃ~と口では言うが、
もう恋愛の仕方も忘れたし、今の生活が完成されているし、彼氏というものが私の生活に入り込む余裕なんてないのである。
周りが焦っているから、自分も焦っているふりをする。
本当に焦っていたら行動に移すはずだしね~~??
合コンも断りまくったら誘われなくなったし、そもそも合コンに行ってた人は見事成婚して、もう合コンなんて開催されなくなった。
しかも、類友というか、私の周りはまだ独身だから、寂しくなったときは会って慰めあえる。
だから今のところ彼氏がいなくても、満足した生活は送れているのである。
彼氏なんていらない~!
そう思っていた。あの事件が起こるまでは・・・