ここオーストラリアにもいろんな人がいます。
親切な人もいれば、冷たい人もいるし
優しい人もいれば、危ない人もいる。
でも基本的には、親切な人が多いと思います。
誰かが困っていたら、積極的に助けてくれる。
昨日、普段はあまり利用しない電車でシティーに行った。
バスは土日、極端に本数が減るのです。
30分に1本とか。
だから電車のほうが早いだろうと思って。
いつものようにスマートライダーを読み取り機にかざす。
と、赤く点滅して
「残金が足りません」の表示・・・・。
「ついてないなー・・・。」そう思いながら
切符を買おうと、券売機に20ドル札を入れるも
何度やっても受け付けてくれない。
あれ?と思い、お札を変えてみたり皺を伸ばしたりしてもダメ。
で、よくよく見ると
5ドル、10ドル札はOKだけどそれ以上はダメ
的な表示が!!!
しかしその時の私の持ち合わせは
・20ドル札×2枚
・5セントとか10セントとか×たぶん50セントくらい
小銭合わせても、2.5ドルには程遠いじゃないか!!!
こんな時のためのEFTPOSだ!!
と思い、カードを突っ込んでみるもいまいちよくわからない。
「あと2分で電車が到着します」
なんてアナウンスも流れてきた。
近くにお店らしきものも見当たらないし
誰かに両替をお願いするしかないな…なんて思いながらも
なかなか人に頼む勇気が出ない。
頭にはあのババアの声がまとわりついてくる。
「あんた何言ってんの!?バカじゃないの!?」
(・・・ええもうトラウマになってます。。。アホらしいことこの上ないんだけど)
そんな風にまごついていると
一人のおじいさんが「大丈夫かい?」って声をかけてくれた。
「お金が20ドル札しかないんです・・・。
もし細かいお金があればぜひ両替してほしいのですが…。」
すがる思いでお願いしてみるも
「ごめん。細かいお金持っていないや。」とのこと。
「そうですか・・・・。」
少し肩を落とした。でも声をかけてもらっただけで十分ありがたい。
おかげで他の人にお願いする決心ができた。
そう思って、近くにいた人に話しかけようとすると
「これ使いなよ。」
おじいちゃんはそう言って、2.5ドル渡してくれた。
「いやいや!だめです!悪いです!!」
余裕もないけど、お金をもらうなんてとんでもない!
遠慮しようとしたんだけど
「大丈夫だから。また今度会ったときに返してくれればそれでいいよ。」
とても優しい笑顔でそう言ってくれました。
また今度、なんて言ってももう会わないかもしれないのに。
本当にかっこいいです。
「電車を降りたらすぐに両替しておじいちゃんに渡そう!」
そう思い、パース駅についてから両替できるところをさがしたのですが
そうしている間におじいちゃんは行ってしまいました。
目があって、手を振って、そしてお別れしました。
2.5ドルなんて、時には大した金額ではないかもしれません。
だけど、時には大きな意味を持つものです。
私にとっては、とても大切なお金でした。
20ドルなんかよりずっと大切に思えたお金でした。
そんな話をシェアメイトとしていたら
彼も「こっちの人は、大抵の人がそうやって助けてくれるんだよ。」って言ってた。
だから、その貰ったお金を次は誰かに還元しなくちゃいけないんだよって。
本当にその通りだなぁ。
おじいちゃんは決して裕福な感じの人ではなかった。
だけどそうやって助けてくれた。
余裕はあるくせに、自分ばっかり大事で何もしない人だっている。
私は絶対におじいちゃんのようになりたい。