デュビアの飼い方・飼育方法 繁殖や温度、管理方法
デュビアは飼育・ストックが非常に簡単で爬虫類の餌として人気のゴキブリです。日本のゴキブリと違い動きはややゆっくりで、モゾモゾ動き回るデュビア自体が可愛いと言う理由で飼育する人もいるほどです。
今回はデュビアの飼育方法と必要な飼育容器・ケージや温度管理、繁殖方法、デュビアを飼育するメリットとデメリットについて紹介します。
YouTubeの動画でもデュビアの飼育方法を紹介しています。
デュビアとは?
そもそもデュビアとは?どんなゴキブリなんでしょうか?。デュビアは中南米の森林地帯の地面に生息しており、枯れ木や落ち葉の下に隠れて生活しています。雑食性が強く自然化では落ち葉や枯葉、木の実、生き物の死骸など色々な物をエサとして食べています。
デュビアは脱皮しながら成長するゴキブリで、脱皮直後は白い色をしています。
デュビアは子供を産む
デュビアはお腹の中で卵を孵化させてから産卵(出産)する性質があり、生まれた時点で雌を小さくした様なゴキブリの姿をしています。
なので繁殖効率が良く幼体の管理が簡単なので爬虫類や両生類を飼育している人のなかには、自分でデュビアをブリーディングして自給自足している飼育者もいます。
5〜6cmの成虫を複数飼育していれば2週間に一回掃除する際に成虫と幼虫をザルで仕分けできますよ。幼体用にもう一つ飼育容器があるとよいですね。
雄(オス)と雌(メス)の見分け方
成虫のデュビアのオスには羽が有り、メスには羽がありません。なので、デュビアはある程度成長するとオスメスを簡単に見分ける事ができます。
体長・大きさ
成虫のデュビアは全長5〜6cmの大きさになります。デュビアはSSサイズやSサイズ、Lサイズ(又は成虫)などサイズ別に販売されており、幼虫ならトッケイヤモリなど小型の爬虫類や両生類、サソリ、タランチュラなど肉食性の昆虫の餌になります。成虫のデュビアはフトアゴヒゲトカゲやヒキガエル、アフリカウシガエルなど中型から大型の爬虫類の餌にも適していますね。
成長速度
デュビアの成長スピードは遅めで、1ヶ月で2cm、3〜4ヶ月で3cm、5〜6ヶ月で4cm以上に成長し成虫になります。成虫になるまでに約半年かかるので、増やしたいなら親個体は大事に維持管理しましょう。
寿命
デュビアの寿命はオスが1年、メスが2年とメスの方が寿命が長くなっています。1年も寿命の長さが違うので同じ時期に購入した個体を飼育しているとメスばかり残ってしまうので、繁殖を考えるなら生まれた個体を育ててオスもしっかり残す様にしましょう。
デュビアを餌にするメリット
デュビア以外に爬虫類の定番餌としてコオロギがいかますが、デュビアをエサとして与えるメリットはいくつかあります。
飼育・繁殖が簡単
デュビアは飼育と繁殖が非常に簡単で、普通に飼育していれば勝手に産卵して増えてくれます。繁殖を考えるなら過密ぎみに飼育するのがおすすめです。
小さい容器で飼育できる
デュビアは共食いをしませんし、よほど掃除をサボらなければ環境悪化により死んでしまう事が少ないです。20〜30cmの小さめのプラケースでも50〜100匹単位で過密飼育が出来ますし、むしろ過密気味の方が繁殖スピードが早まります。
鳴かない
デュビアはコオロギのように鳴き声を出さしません。しかし、カサカサと足音がしたりケージや他のデュビアと接触した際に音が出ますし、餌をコロコロ転がしたりするのでデュビアを寝室に置くのはやめた方が良いでしょう。
臭いが臭くない
デュビア自体や分は基本的に臭いが少なくほとんど気になりません。むしろデュビアに与える餌の臭いのほうが強いくらいです。また、デュビアにドッグフードなど高タンパク質な餌を与えるとフンの臭いが臭くなるので注意して下さい。
飼育容器の掃除を定期的に行わなかったり、湿度が高くなると臭いが出る場合があります。ケージを清潔に保てばデュビアは臭くありません。
脱走しにくい
デュビアは日本のゴキブリとは違いプラスチックケースなどツルツルした場所は登れないので、脱走される可能性は低いです。
デュビアを餌にするデメリット
見た目や動きが気持ち悪い
デュビアはゴキブリなので見た目が気持ち悪いデメリットがあります。特にオスのデュビアの成虫は日本のゴキブリと色が違うだけでモロにゴキブリと言う外見をしています。
モゾモゾと動き回る姿も人によっては気持ち悪いと思われるでしょう。
デュビアが集まると動きだけでなくカサカサ、キュウキュウと音も出すので、意外と音も気になります。
成長スピードが遅い
デュビアは成長スピードが遅く、生後1ヵ月で2cm、2〜3ヶ月で3cm、4〜5ヶ月で4cmほどに成長します。成虫になるまで約半年の期間を要するため、成虫をエサとして与えるために自分で増やすには、それなりに成虫を飼育していないといけませんし、複数のケージを置くスペースも必要です。
置き餌には不向き
デュビアはウッドチップなどの床材に潜り隠れてしまうため置き餌としては使いにくい場合があります。床材に潜る場合は、デュビアが登れない陶器やプラスチックの餌皿に入れるなどの対策をして与える方法もあります。
デュビアの飼育に必要なもの
デュビアの飼育に必要な物は少なく、基本的に飼育容器と足場、餌、餌皿があれば十分です。飼育匹数が多い場合は給水を十分に取れるように水入れを設置する人もいます。基本的には餌に水分を含ませるので水入れは無くても大丈夫です。
飼育ケース・容器
デュビアの飼育は100匹程度ならプラスチックケースでも十分です。数百匹単位で飼育する場合は衣装ケースを使用する人が多いです。デュビアはプラスチックを垂直に登れないので脱走の心配は少ないですが、飼育容器には通気性の良い蓋をしておきましょう。昆虫用のプラケースなそのまま使えば大丈夫です。
デュビアは湿度が高くなると弱ってしまいますし、ダニやコバエも湧くので、蒸れにくいように飼育容器の通気性には注意してください。
必ず足場を作りましょう
足場はデュビアの活動・飼育スペースを広くする役割のほかに、デュビアはひっくり返ると足場がないと上手く起き上がれないので掴まる場所としても必須です。
足場はた紙の卵トレーを飼育容器にカットして違い違いに2〜3段に重ねて使用します。卵トレー汚れが目立ちボロボロになってきたり、湿っぽくなったら交換してください。交換せずに使っていると臭いが出ますしダニが発生しやすくなりますよ。
鉢底に敷く園芸ネットを筒状に丸めたものは通気性がよく、洗って使えるので非常にコスパも良いため、沢山のデュビアを飼育繁殖させる人はよく使用しています。100円均一で鉢底ネットと結束バンドを購入すれば簡単に作れるのも嬉しいポイントですね。
餌皿
デュビアの餌は浅い餌皿に入れて与えます。ツルツルした容器は登れないので素焼きの餌入れを使ったり、餌入れに入りやすいように足場を作るなど工夫します。
餌
デュビアの餌はラビットフードが定番です。ドッグフードや観賞魚餌・鯉の餌なども食べますが、タンパク質が多い餌を与えるとフンが臭くなってしまいます。ラビットフードで栄養価は十分確保できます。
人によってはウズラ用の粉末フードや昆虫ゼリー、ニンジンやカボチャなど水分の少ない野菜を組み合わせて与えると良いと言う方もいますね。
基本的にラビットフードだけで全く問題なく飼育出来ますよ。
餌には水分を含ませる
与える際は水分補給と食べやすくするために水で柔らかくなるまで湿らせて与えて下さい。あまり水っぽ過ぎても飼育容器の湿度が上がるので注意してください。
かと言って与える水分が少なすぎると脱皮不全を起こしやすくなり、脱皮が上手くできなくなるので、デュビアの飼育で気を使うのは餌の水分量ですね。
デュビアの購入
デュビアは爬虫類ショップや熱帯魚ショップなどで販売されていますし、ネット通販やヤフオク(ヤフーオークション)などでも手軽に購入できます。
販売価格はS〜Mサイズで1匹30円、M〜Lサイズで40〜50円くらいが相場です。
デュビアの飼育・繁殖方法
デュビアの飼育は手間が少なく、2〜3日に一回餌の交換をして、汚れ具合を目安に2週から1ヶ月に1回程度、飼育容器を掃除するだけです。成虫の飼育だと掃除する際に生まれた子供と親を粗めのフルイやザルを使って選別します。網が交換できて3種類付いているフルイが非常に便利です。
仕分けた子供デュビアは成長とは分けて専用の飼育容器で育てるのがおすすめ。沢山のブリーディングしたいなら、生まれた時期を付箋に書いて貼っておくと管理しやすくなりますよ。
飼育容器が汚れるとデュビアが弱ってしまう以外に、フンや発生したダニから出るアレルギーをおこして咳やくしゃみ、鼻水が出る症状が現れる場合があります。こまめな餌の交換を怠ったり、掃除せずに1ヶ月放置するとコバエも湧くので要注意。
まとめ
デュビアは飼育が簡単なため爬虫類の餌として人気ですし、飼育してみると意外と動きや子供を産む生態が面白い昆虫でもあります。