阪神2―4ヤクルト◯

おめでとう！古野正人投手！

　けが、育成契約を乗り越えて3年(1161日)ぶりの勝利投手

予想外のことが多かった、と言ったら失礼でしょうか。

でも、すでに二桁勝利を挙げているメッセンジャーと、1軍での登板は今日が2試合目、8月15日の巨人戦で4回4失点でマウンドを下りている古野では、どの角度から見てもヤクルトの方が分が悪いと思っていました。

もし過日の巨人戦のときのように古野が打ち込まれてしまったら…。その分打線はカバーしてくれるだろうか。打線の調子はどうだろう…？

試合開始前から心は落ち着きませんでした。

ところが始まってみたらどうでしょう。

古野は大事な立ち上がり、まずは1回を三者凡退にしとめました。

2回表。メッセンジャーからどれだけ点がとれるかという心配をよそに、ヤクルト打線がつながりを見せました。この回先頭のバレンティンがコンパクトなバッティングで出塁するも雄平がファーストゴロダブルプレイで一瞬チャンスは潰えたかと思いました。しかし、ここからヤクルト打線がつながっていったのです。

3人で簡単には終わらせないと言わんばかりの右中間を割る西浦の2ベースヒット、お見事でした。続く宮本は丁寧に四球を選び、2アウトながらランナーは1，2塁にたまりました。

ここのところ必ずしも中村がスタメンマスクを被っているわけではありません。井野の台頭を嬉しく思いつつも、やっぱり正捕手は俺だという姿をムーチョには見せ続けてほしいと思っています。

そんなムーチョに先制の大チャンスの場面がやってきました。タイムリーヒットが一番いいに決まっているけれど、つなぐだけでも古野に打順が回ります。古野に回せば、たとえ古野が凡退しても次の回坂口から始めることができる。さまざまな意味で大事な打席にムーチョは立ちました。

メッセンジャーの初球でした。ムーチョがとらえた打球は高々とレフト方向へ。伸びは？どうだ？という当たりでしたが、打球はスーっとスタンドに吸い込まれていきました。これもまた意外なこと！なんて言ったらいけないかな。でも、なんとかつないでくれればいいと願っていただけに、3ランホームランという最高の形は嬉しい驚きであり、ムーチョから古野への大きなプレゼントになりました。

このあと古野、坂口と連続四球を選び2アウト1，2塁。青木のタイムリーヒットでさらに1点を追加しました。急に不安定になってしまったメッセンジャーをしっかりとらえ一挙4得点できたことは、古野のピッチングを後押しするものになりました。

ヤクルトは守っても古野を盛り立てました。

バレンティンのスライディングキャッチ、宮本のダイビングキャッチ、格好よかったです(いずれも「今日のファインプレイ」に選ばれました

)。彼らの好守は古野を助けました。

古野は5回を投げ切りマウンドを下りました。5回2失点。勝利投手の権利は得ています。あとはリリーフに託しましょう。

6回裏は左のナバーロ、伊藤隼太、鳥谷と続く打順でしたから中澤が任されました。昨日ハフが抹消になりましたので左のリリーフとして中澤の活躍に期待がかかります。思惑どおり、中澤は左打者3人を三振、三振、そしてセンターフライに打ち取りました。

7回は、ここのところ大事なところを任されることが多い梅野が上がりました。梅野も中澤に続き無失点。過日は石川さんの勝利を、今日は古野さんの勝利を、梅野は守りました。

8回は近藤がピンチをつくりながらも無失点。最終回の石山もまたピンチをつくるのですが、結果的に無失点に抑えてくれました。2アウト2，3塁になったところなどは、もうテレビ画面を直視できませんでしたが「セカンドの正面を突いたー！」というアナウンスで頭を上げました。

試合終了。ヤクルトは今日も勝ちました。

メッセンジャーとの投げ合いに勝ち、古野3年ぶりの勝利投手。

中澤、梅野、近藤にそれぞれホールド、石山には24個目のセーブがつきました。

ヤクルト、すごくいい。やりくりがいい。勝ち方がいい。とにかくなにもかもがいい。

ぜひ明日もがんばってほしいと思います！

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古野の3年ぶりの勝利を心の底から嬉しく思う！