世界の平和度 | 学生団体S.A.L. Official blog

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ヨルダン、それは人口の9割をアラブ人、そしてそのアラブ人の7割をパレスチナ難民が占め、多くの難民が住む国。


中東のテロや争いのイメージ、イスラム教という厳格な宗教ゆえの、「怖い」というイメージとは裏腹に街の人々はとても気さくで私達が街を歩いていると多くの人からwelcome!という声が数多くかけられ、目が合うとニコッと微笑みかけてくれます。


そんな国で私は先日、「世界の平和度を100%で表すならば、今のこの世界は何%になりますか?」という質問をしてきました。

紙を持って道に立つとあっという間になんだなんだ?と人々が集まってきます。あっという間に私達の周りには沢山の人が集まり、日本ではあり得ない程の人に囲まれました。

ヨルダンの人々は笑顔で近づいてきます。


しかし、質問をみた途端、
頭を振りながら
皆こう答えました。







「0%」





理由を尋ねると、沢山の答えがかえってきました。
戦争は終わらないから。子ども達が飢えで死んでいくから。不平等だから。killing.killing.killing…
こんな世界が平和なはずがない…



0%、この絶望的な数字を聞いた時に難民の人々がどんな日々を生き、どんな思いで国から逃げてきたのか、という事が垣間見えたような気がして言葉を失いました。

私達は突然国を奪われる事もなく、銃を突きつけられる事もなく、子供が飢えで死んでいく事もなく、平和と呼ばれる世界を生きています。
そして、世界のどこかで戦争が起ころうとも、多くの人が殺されようとも、変わらない毎日を過ごしています。


現実味がないまま、世界で起こる紛争や飢えなどのあらゆる問題を、情報としてただ受け流してしまってはいないでしょうか。


本当に、ここに、私達の想像を絶するような日々を生きている人がいる事を、そしてその人たちが心の底から平和を望んでいる事を、私達は知っていなくてはならないと切実に、感じます。


知らない、という事は、存在してない、という事に等しい。


イスラエル、パレスチナ、ヨルダンを経て、私は人々の悲痛な声を、想いを、家族、友人をはじめとするたくさんの人に、伝えたいと、そう思いました。




文責 イベント局 一年 和田夏実